研究課題/領域番号 |
19K15015
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21040:制御およびシステム工学関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
川口 夏樹 兵庫県立大学, 工学研究科, 助教 (90824392)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 入力冗長系 / 適応制御 / 零空間補償制御 / 故障診断 / 適応分配器 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題は、無人多翼機やハイブリッド/電気自動車など独立する複数の駆動源を有するシステム(入力冗長系)を対象とする。入力冗長系では、複数の駆動源に与える入力信号を適切に設計することで制御目的を達成することができるが、未知の特性を有する系に対しては、駆動源間で制御力の相殺が発生する可能性がある。そこで本研究では特性が不明瞭、あるいは時間で変化するような入力冗長系を対象に適応分配器を構成し、相殺駆動力の削減および制御性能を向上させることを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究課題では,冗長な入力系統を有する動的システムを対象とし,その冗長性を活かした高性能かつ高効率な制御系設計法の実現を目指して「零空間補償制御」を提案した.ここでは制御対象内部で相殺される制御入力を適応的に削減する適応分配器を新たに導入しており,制御対象のパラメータが不明瞭である場合にも,冗長系における相殺制御力を自動的に削減できる.これにより余分なエネルギー消費や機器の摩耗の極めて少ない高効率・高性能な冗長制御系の実現に寄与することができる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題では,ハイブリッド・電気自動車や6つ以上のロータを備えたドローンなどの入力冗長系を対象として,高効率な制御を実現するための制御法を開発した.入力冗長系では,複数の駆動源が発揮する力が互いに打ち消しあい,余分なエネルギー消費や機器摩耗を引き起こす可能性がある.本研究では,こうした系の駆動に寄与しない制御入力成分をオンラインで自動的に削減しながら制御目標を達成する「零空間補償制御」を提案し,その設計法を開発した.この成果により,入力冗長系における余分なエネルギー消費や機器摩耗の極めて少ない高効率な制御システムの実現が期待できる.
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