研究課題/領域番号 |
19K15066
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22010:土木材料、施工および建設マネジメント関連
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
土井 康太郎 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 構造材料研究拠点, 独立研究者 (80772889)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 腐食 / コンクリート / メカノケミカル腐食 / 鋼材 / 不働態皮膜 / 再不働態化 / 塩化物イオン / 急速ひずみ電極試験 / 変形 / 鉄筋 / 繰返し荷重 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では力学的負荷と化学的因子が複合的に作用し腐食を促進させる環境(メカノケミカル環境)におけるコンクリート中鉄筋腐食の評価解析手法の確立を目的とする。コンクリート床版などの構造物には日常的に動的荷重が付与されるため、疲労によるひび割れや繰返し荷重による鉄筋の保護酸化皮膜破壊により、鉄筋腐食は加速する。本研究では、鋼材試料を埋設したコンクリート(およびモルタル)試験体に繰返し荷重を付与し、その際の腐食を電気化学測定により解析することで、メカノケミカル環境における鉄筋の腐食評価解析手法を確立する。
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研究成果の概要 |
本研究では、コンクリート中鋼材のメカノケミカル腐食(変形などの力学的因子とアニオンなどの化学因子の相乗作用により加速される腐食)を力学試験と電気化学測定の融合により解析する手法を構築し、これまで力学的因子のない環境では腐食発生しないと考えられた低塩化物イオン環境でも、すべり変形が加わることにより鋼材表面の不働態皮膜が破壊され腐食が発生し得ることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
橋梁や高速道路、住宅など大型のコンクリート構造物は日常的に変形に晒される。また、コンクリート内部の鋼材の腐食は、コンクリートの内部応力を増加させコンクリートを内側から破壊する。すなわち、コンクリートの劣化は力学的負荷と腐食の両面から考えるべきであるが、これまでの研究はそのどちらかの因子のみに着目したものが多く、両者を複合的に検討する手法は未発達であった。本研究では、力学試験と電気化学試験を融合させることで変形により加速する腐食を捉え、これまでよりも実環境に近い条件でコンクリート構造物の劣化挙動を検討できるようになった。
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