研究課題/領域番号 |
19K15135
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
巽 信彦 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 助教 (60835544)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 鉄骨小梁 / ピン接合部 / 長期荷重 / 横補剛材 / 接合部設計 / 床スラブ / 連続梁 / 変形抑制 / 横補剛剛性 / 横補剛力 / ピン 接合部 / 横補剛 / 設計法 |
研究開始時の研究の概要 |
鋼構造建築物における小梁は,長期荷重を支持する部材であると同時に,地震時においては大梁の横補剛材としての役割も担っている.小梁の端部接合部は,長期荷重に対してはピン接合として扱われる一方で,横補剛材としては曲げ負担が期待される.この背景として,ピン接合部の力学挙動が不明確であることが挙げられ,横補剛材としての設計を複雑化させている.したがって,小梁における接合部の設計法を確立するためには,まずはピン接合部の挙動を把握する必要があり,横補剛材の接合部としての要求性能を明らかにすることが重要である. 本研究課題では,鉄骨小梁におけるピン接合部の力学挙動を明らかにし,小梁端接合部の設計法を構築する.
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研究成果の概要 |
本研究では,長期荷重下における床スラブ付き鉄骨小梁の構造実験を行うことで,小梁端部の接合部ディテールの違いが小梁全体の力学挙動に及ぼす影響について確認した.また,構造実験の結果を踏まえた数値解析も実施し,小梁の長さや接合部の回転剛性などの影響をパラメトリックに検討した.本研究の結果,長期荷重下における鉄骨小梁のピン接合部における力学挙動を把握し,小梁全体の剛性に大きな影響を与える因子を捉えることができた.また,接合部ディテールの工夫を施したり,床スラブ内の鉄筋を積極的に利用したりすることで,小梁全体の剛性が向上し,長期荷重下における変形を抑えられる可能性を確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
鉄骨小梁の端部はピン接合部ディテールになっているため,鉄骨小梁の上に床スラブが付いた場合に,長期荷重下において床スラブコンクリートにひび割れが生じることが問題視されている.このような問題に対して,本研究では,接合部ディテールの工夫により回転剛性を上昇させることを提案しており,床スラブにひび割れが生じないような接合部設計が可能となると考えられる.また,接合部ディテールの工夫は横補剛材としての小梁の機能も向上させ,鉄骨骨組の地震時の安定性に貢献すると考えられる.
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