研究課題/領域番号 |
19K15141
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
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研究機関 | 日本工業大学 |
研究代表者 |
箕輪 健一 日本工業大学, 建築学部, 准教授 (70733830)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 形状記憶合金 / 超弾性合金 / 地震応答制御 / アーチ構造物 / 減衰性能 / 振動実験 / 繰返し圧縮実験 / 残留変形対策 / 重層構造物 / ラチスシェル |
研究開始時の研究の概要 |
集客地さらには避難所として利用され社会的に重要な役割を果たす大空間ラチスシェル屋根において,震災時における屋根部材の座屈・破断や落下,天井の落下などの被害が多発している。ラチスシェル屋根等の大空間構造物は,その機能役割ゆえに早期の安全性の向上が望まれているため,地震や暴風被害の低減を目指した様々な制振方法に関する研究が行われている。本研究では,それらの成果をふまえた上で,形状記憶合金に着目し,大空間構造物の振動や損傷を制御するとともに残留変形による耐力低下をも考慮した新たなる段階の地震対策方法の実現を試みる。
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研究成果の概要 |
形状記憶合金をブレース材として配置した大空間ラチスシェル屋根を対象に,数値解析を行うことで,制振材としての地震応答低減効果を把握した。また,様々な形状記憶合金の配置方法による制振効果の違いを分析することで,制振効果の高い配置方法を明らかにした。 更に,アーチ構造物の縮小模型を用いた振動実験を行うことで,本研究により提案した制振手法の効果を実証した。また,超弾性合金を用いたブレース材を対象に,繰り返し圧縮実験を行うことで,制振のみならず残留変形に対する対策も可能であることを実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
集客地さらには避難所として利用され社会的に重要な役割を果たす大空間ラチスシェル屋根において,形状記憶合金を用いた新たなる制振手法の開発をすることで,更なる安全性の向上が期待でき,社会的意義は高い。また,地震後に避難所として利用する際,構造物に残留変形が残っている場合,その構造物を利用して良いかどうかの判断が困難であるという問題に対し,本研究で開発した超弾性合金を用いたブレース材は,一般的に使用されている鋼材に比べ残留変形が生じにくく,その利用価値は高い。
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