研究課題/領域番号 |
19K15264
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分25030:防災工学関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
高橋 亨輔 香川大学, 創造工学部, 准教授 (60647262)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | レジリエンス / 最適化 / 道路ネットワーク / 合意形成 / 地震 |
研究開始時の研究の概要 |
大規模広域災害に被災地域が対応するには,被害を防ぐ(防災)・減らす(減災)対策に加えて,被災から早期に回復する「縮災(災害レジリエンス)」を考慮した総合的な対策が必要である.しかし,縮災の概念や災害レジリエンス向上のモデルは提唱されているが,具体的な社会実装はいまだ不十分である. 本研究では,研究代表者が開発する震災時の道路ネットワーク復旧計画策定手法に,災害レジリエンス向上モデルを導入した,震災復旧戦略検討システムを開発する.本研究により,災害レジリエンス向上という観点で,防災・危機管理対策の効果が定量的に評価できれば,効果的な被害低減対策への活用が期待できる.
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研究成果の概要 |
研究成果は次の3点である:1) 災害レジリエンス向上モデルを導入した震災時の道路復旧計画策定を開発した.システムの性能低下から回復に至るグラフの面積を最小化するレジリエンスの三角形の評価方法を導入し,道路復旧のみ優先する単目的計画策定手法,道路復旧と物資搬送など異なる復旧目的を同時に考慮する多目的計画策定手法を開発した.2) 震災復旧戦略検討システムを開発し,インターネット上で公開した.3) 香川県のモデル地域において市町規模の震災復旧戦略を検討した.香川道路啓開計画の指定道路に地域の建設業が進出するための道路や被災地域の住民の生活道路も考慮し,市町としての復旧優先順位の設定の必要性を示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,研究代表者が開発する震災時の道路ネットワーク復旧計画策定手法に,災害レジリエンス向上モデルを導入した,震災復旧戦略検討システムを開発した.大規模広域災害の発生時において,被災からしなやか(レジリエント)に復旧するには,事前に道路ネットワークの復旧戦略を検討することが重要である.本研究は,震災直後の道路復旧計画策定を対象にこれまで概念が先行してきたレジリエンスの具体的な社会実装に取り組んだ.本研究により,防災・危機管理対策の効果を災害レジリエンスの向上という観点から定量的に評価できれば,震災時の多様な復旧戦略が比較・評価・検証が可能になり,効果的な被害低減対策への活用が期待できる.
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