研究課題/領域番号 |
19K15327
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26050:材料加工および組織制御関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
松林 康仁 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究員 (20835938)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | エアロゾルデポジション / セラミック / コーティング / 絶縁 / フラクトエミッション / 機械特性 / 塑性変形 / 酸化物 / 発光分光 / セラミックコーティング / その場測定 |
研究開始時の研究の概要 |
エアロゾルデポジション(AD)法は、従来熱による焼結で行われてきたセラミック加工成形プロセスとは全く異なる、新たな“焼かない”セラミックプロセスと言える。その機構について迫るべく、蛍光体を用いた温度圧力測定システムの構築を目指す。これにより、AD法におけるエネルギー転換、製膜機構の解明、製膜条件予測を可能とすると確信する。そして、従来作製が困難であった高圧相材料によるコーティングなど非平衡相材料プロセスとしての可能性も開けるはずである。
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研究成果の概要 |
エアロゾルデポジション(AD)法は室温でセラミックコーティングが可能であり、様々な応用研究が進められている。原料微粒子を基板に衝突させて製膜を行うが、衝突時の温度や圧力を測定した例はなく、またそれがどのように膜の性質に影響を与えるかは明らかになっていなかった。本研究ではプロセス中に生じる発光を解析することで温度が室温程度であることを明らかにした。また、衝突時の圧力が大きい方が膜中の結晶のサイズが小さくなることで、膜がより硬くまた絶縁性が高くなることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本で発見され、実用化が進められてきたエアロゾルデポジション法は、装置自体は単純であるものの、製膜の条件だしのためのパラメータが多く、手探りで進められてきた経緯がある。製膜機構や製膜中の温度圧力環境などが明らかとなっていなかったからである。本研究ではその最初のステップとして製膜中の温度を測定し、製膜が室温で生じていることを明らかとした。微粒子を溶かして製膜する溶射などとは全く異なる振舞である。また、微粒子の衝突圧が大きいほど絶縁性の良い膜が得られることも明らかとなった。今後AD法の高度化に向けた重要な実験事実を明らかにすることができた。
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