研究課題/領域番号 |
19K15331
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26060:金属生産および資源生産関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
石原 真吾 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (40760301)
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研究期間 (年度) |
2021-03-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 高炉 / シミュレーション / ADEM / SPH / 鉱石 / 相変化 / 粉化 / 軟化溶融 / 三次元造形 / 通気性 / 粒子法 / 軟化 / 溶融 / 3Dプリント / 融着帯 |
研究開始時の研究の概要 |
高炉製鉄における安定で高効率な操業のためには、炉内の温度分布を支配する通気性の制御が最も重要であり、粒子軟化溶融による通気性への影響の予測・制御を可能にする革新的プロセス技術を開発する。鉄鉱石、コークスからなる高炉内粒子充填層のモデルを三次元造形(3Dプリンタ)し、高温ガス流通時の圧力損失変化の測定から、軟化溶融時に一定の通気性を維持するための非軟化粒子の配置や構造、配合比を明らかにする。シミュレーションで得られる軟化溶融時の構造をそのまま三次元造形することで、実験と計算の精緻な比較が可能になり、実験では計測困難な充填層全体の構造および流路の変化過程を明らかにする。
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研究成果の概要 |
高炉プロセスの安定で高効率な操業のため、炉内ガス流れに影響を与える軟化・溶融を伴う粒子挙動を解析するためのシミュレーションモデル開発を行った。固体状態および軟化する過程を表現する手法としてADEM(Advanced Discrete Element Method)を、溶融後の融液状態を表現する手法としてSPH(Smoothed Particle Hydrodynamics)を用い、両者のカップリングモデルを構築した。単一鉱石の溶融挙動を実験的に観察し、シミュレーションで挙動を再現することで構築したモデルの妥当性を検証した。構築したモデルにより、高温荷重下での充填層構造変化の解析が可能になった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発したADEM-SPHカップリングモデルを用いることで、軟化・溶融を伴う複雑な粒子挙動の解析が可能となり、炉内融着帯近傍での充填層構造変化や閉塞現象の予測によって、高炉プロセスの安定化、省エネルギー化に繋がることが予想される。莫大なエネルギーを消費している鉄鋼業の高効率化は、エネルギー削減による持続可能な社会の創成へ貢献するだけでなく、二酸化炭素排出量の削減による地球環境問題の解決にも寄与することが考えられる。
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