研究課題/領域番号 |
19K15339
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分27010:移動現象および単位操作関連
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研究機関 | 宮崎大学 (2020) 神戸大学 (2019) |
研究代表者 |
稲田 飛鳥 宮崎大学, 工学部, 助教 (10803835)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 駆動溶液 / 正浸透 / イオン液体 / 下限臨界溶液温度 / 正浸透法 / 熱応答性 / 低漏洩性 |
研究開始時の研究の概要 |
正浸透膜法は水が自発的に移動するという現象を利用した省エネルギー的な手法であり、本手法の実現には、処理対象水よりも高い浸透圧を有し、かつ膜からの漏洩性が低い駆動溶液(DS)の開発が求められる。さらに、処理対象水から水を引き抜いて得られる希釈されたDSは容易に純水と分離される機能性が必要となる。しかしながら、これらの高機能性DSの開発は難しく、本格的な実用化はなされていない。本研究では、廃熱などの未利用エネルギーで相転移を起こす超低漏洩性DSを創製し、DSの再生・回収プロセスを含む総エネルギー消費を低減することで、既存の逆浸透膜法を超える省エネルギー海水淡水化技術の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
高浸透圧の発現と立体的な分子構造による膜漏洩性を大幅に低減する温度応答性相転移駆動溶質(DS)の開発を行うため、下限臨界溶液温度(Lower critical solution temperature; LCST)型のかさ高い新たなジェミニ型イオン液体の創生を試みた。その結果、カチオンとアニオンの疎水性を制御することで得られる一部のジェミニ型イオン液体が水透過流束を維持したまま、DSの漏洩性の低減できることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,駆動溶質(DS)の構造を嵩高くし、その構造をイオン液体化することにより、漏洩性を低く保ち、その構造の一部をイオン液体化することにより高浸透圧の発現を高浸透圧と超低膜漏洩性の両性質を兼ね備えたDS分子を新たに創製を試みた。このようなDSの検討例はこれまでになく,学術的に大きな意義がある。これらの成果によってFO膜プロセスという膜工学領域の開拓を促進し、分離工学に革新をもたらすことが期待される。
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