研究課題/領域番号 |
19K15368
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分27040:バイオ機能応用およびバイオプロセス工学関連
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研究機関 | 一関工業高等専門学校 |
研究代表者 |
本間 俊将 一関工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (20818538)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 燃料電池 / 酵素反応 / エネルギー変換 / 多段階反応 / モバイル電源 / 酵素燃料電池 / 電極触媒 / 電極修飾 |
研究開始時の研究の概要 |
複数の代謝酵素を電極触媒とした酵素燃料電池は、燃焼を経ずに糖やアルコールを二酸化炭素と水まで酸化でき、それらの持つ膨大な化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換できる。しかし従来のバッチ式では電解液に溜まった生成物が酵素反応を阻害するため、途中で発電が止まってしまう問題があった。本研究では、循環型社会に適した次世代モバイル電源の創出を目指し、発電阻害物質除去機構を実装した酵素燃料電池の構築に取り組む。
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研究成果の概要 |
糖やアルコールが持つ化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換するため生物の代謝反応を模倣した発電システムの開発に取り組んだ。まず、酸素還元酵素とギ酸脱水素酵素を使った酵素燃料電池を作製し、ギ酸を燃料として出力が得られることを確認した。次に、シュウ酸を二酸化炭素と水へと分解できる酵素群を電極触媒としたアノードを作製したが、酸化電流はほとんど得られなかった。多段階酵素反応を利用した酵素燃料電池による糖やアルコールの完全酸化には酵素の活性化や安定化、集積化が重要であると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
モバイル機器の機能が充実していくのに伴い、安全かつ大容量の電源が必要になってきている。糖やアルコールの体積あたりのエネルギー密度はリチウムイオン電池よりも優れており、それらを燃料として発電できる酵素燃料電池は情報社会と循環型社会の両立に適した電源といえる。本研究では、長時間継続して発電可能な酵素燃料電池の開発を目指した。残念ながら期間中の開発はならなかったが、糖やアルコールの化学エネルギーを全て取り出すには多段階酵素反応に関わる全ての酵素の活性化や安定化、集積化が重要であることが確認できた。本研究成果は高性能な酵素燃料電池の開発に役立つものと思われる。
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