研究課題/領域番号 |
19K15417
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分28050:ナノマイクロシステム関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
森川 響二朗 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任講師 (20796437)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ナノ流体工学 / 流動電流 / 流動電位 / ナノ電極 / 流量計測 / 流動電位/流動電流 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究はナノ空間でのaL-fL/sec流量測定ツールを創成するものである。 流体デバイス工学において流量の制御は最も基本かつ重要であるが、ナノ空間ではaL-fL/sec(aL:10の-18乗リットル, fL:10の-15乗リットル)の極微少流量を計測する方法がない。そこで、溶液の圧力駆動による流れを電流/電位として検出する流動電流/流動電位法という申請者独自の方法でナノ空間の流量計測を実現する。
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研究成果の概要 |
流量計測に必要な制御されたナノ流路の作製に取り組み、最小で50nmの流路から数1000nmのサイズ制御された流路の加工に成功した。また、従来の加工プロセスにナノ流体実験やナノ電気化学実験を導入するという新しい試みによってナノ電極の作製に成功した。流動電流値と流量値の関係については、50nm流路では我々が過去に測定してきたバルクとは異なる粘度、誘電率、解離定数などの物性値を用いた計算値と実験値がよく一致した。これらの物性値を用いた計算から流動電流値を流量値に校正すると50nm流路1本あたり約30aL/secの流量で流れることが判った。以上から初めてのaL/sec領域での流量計測に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発した制御された流路の加工法や、ナノ電極の作製法、流路の修飾法、閉空間の修飾評価法などは本研究に必須なだけでなくナノ流体工学において重要な基盤技術として多いに貢献できる。さらに、本研究において流動電流値を流量値に校正するために行ったナノ物性計測結果については、50nmの空間で得られた初めての溶液物性に関する知見であり、ナノ流体工学やナノ溶液化学における基礎科学的な知見として大いに重要な知見が得られたと考えられる。
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