研究課題/領域番号 |
19K15474
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分31010:原子力工学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
相澤 直人 東北大学, 工学研究科, 助教 (70707033)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 中性子核反応 / 中性子スペクトル / 中速中性子 / 加速器駆動システム / 放射化反応 / 放射化反応率 / 原子炉実験 / 核変換 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、原子炉において中性子核反応を自在に制御し、効率的な核変換による放射性廃棄物の削減および有用元素の製造を可能とするための挑戦として、超高速中性子~熱中性子まで広範な中性子エネルギー場を実現する可能性のある加速器駆動システム(ADS)を対象に、数値解析およびADS体系での原子炉実験を通して中性子核反応データを取得し、とりわけ中速中性子における核変換の実現性を立証することを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では加速器駆動システム(ADS)における中速中性子に対する核変換実現性を明らかにすることを目的として、中速中性子による核反応の挙動解明のためのADS原子炉実験ならびに様々な条件におけるADS仮想実験解析を実施した。原子炉実験では、中速中性子測定の検証と数値解析の検証を目的とした放射化反応率測定実験を実施し、放射化箔法による中速中性子測定ならびに数値解析の妥当性が確認された。ADS仮想実験解析では、減速材・中性子源位置・未臨界度等の様々な原子炉条件を有するADS体系を対象とした解析を実施した。数値解析の結果、諸条件に対する中速中性子による放射化反応への影響は極めて小さいことが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
加速器駆動システム(ADS)は原子炉と加速器を組み合わせた原子炉システムであり、エネルギー分布の異なる2つの中性子(核破砕中性子、核分裂中性子)が存在する。そのため、ADSでは、原子炉の条件を変化させることで多様なエネルギー場を1つの原子炉に作り出すことができる可能性があり、長寿命・高毒性核種の核変換だけでなく有用元素の製造等のための中性子源としての活用が期待できる。本研究では、多くの核種で共鳴構造を持ち、中性子との難反応核種でも比較的反応性を高められることが期待される中速中性子に着目し、ADSにおける中速中性子による中性子核反応特性を明らかにすることを目的とした研究である。
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