研究課題/領域番号 |
19K15511
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分32010:基礎物理化学関連
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研究機関 | 北海道大学 (2020) 早稲田大学 (2019) |
研究代表者 |
今枝 佳祐 北海道大学, 理学研究院, 助教 (30754717)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 金属ナノ粒子 / プラズモン / 近接場光 / 金属ナノ構造 / 金ナノ構造体 / 近接場分光 / 貴金属ナノ粒子 / 時間分解測定 |
研究開始時の研究の概要 |
貴金属ナノ粒子に励起されるプラズモン共鳴(自由電子の集団振動)は,光と物質の相互作用を増強するため,幅広い分野での応用が期待されている。プラズモンの光機能は,空間特性および時間特性と密接に関係しているため,プラズモンの時空間挙動を解明・制御することが重要となる。本研究では,高い空間分解能を達成できる開口型近接場光学顕微鏡を用いてナノ粒子に励起されるプラズモンの時空間挙動を直接観測する。また,超短パルス光源と光変調手法を組み合わせて,ナノ粒子におけるプラズモンの時空間挙動を制御する。
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研究成果の概要 |
超高速近接場光学顕微鏡を用いることで,化学的に合成した金ナノ粒子に光励起されるプラズモンの時間的・空間的挙動を直接観測した。これにより,金ナノ粒子のプラズモンの空間モードとその動的緩和過程を固有モード計算に基づき体系的に理解できることを明らかにした。また,その研究過程で有機分子マイクロ結晶の光励起状態についても近接場光学顕微鏡し,周波数領域と空間領域では異なる光学キャビティモードが励起されることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
金属ナノ粒子に形成される増強光電場は,プラズモンの時間的・空間的な特性が起源となっている。本研究では,固有モード計算に基づいてプラズモンの時空間特性を体系的に理解できることを明らかにした。また,有機マイクロ結晶に誘起される光学キャビティーモードについても近接場イメージングを駆使することで明瞭に空間特性を観測することに成功した。これらの知見は,ナノおよびマイクロスケールで光特性を制御する手法の確立に大きく貢献できると考えられ,ナノフォトニクスや光化学,光物理化学などの分野に大きな波及効果が期待される。
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