研究課題/領域番号 |
19K15530
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
尾本 賢一郎 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 特任助教 (40820056)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 有機ケイ素 / 大環状化合物 / π電子共役系 / 外部刺激 / サーモサリエント現象 / 単結晶 |
研究開始時の研究の概要 |
フラーレンやカーボンナノリングをはじめ、空間構造を有するπ電子共役系分子:「π共役空間」が機能性材料として注目されている。外的因子で機能制御可能な「π共役空間」を構築するには、既存の剛直なC=C結合に代わる新たな電子共役構造を活用した空間の「柔軟化」が重要である。本課題では、柔軟なジシランσ結合 (Si-Si) とπ電子共役系との間に形成されるσ-π共役に着目し、ジシラン結合を架橋部位として芳香環を連結した、新奇共役空間:「σ-π共役空間」の構築と機能探究を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、ジシランSi-Si結合を用いてπ電子共役系を空間的に拡張することで、電子共役性と構造柔軟性を併せ持つ新奇電子共役空間「σ-π共役空間」を構築し、その外部刺激応答性材料としての機能開拓を目指した。具体的には、複数の芳香環とジシランが環状に連結したジシラン架橋マクロサイクルを設計・合成した。さらにジシラン架橋マクロサイクルが、ジシランのσ結合周りの回転に基づく構造変換により、結晶の顕著な動的挙動を伴う結晶-結晶相転移挙動を示すことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
芳香族ジシラン化合物は、ジシラン結合特有の電子共役性・構造柔軟性を有することから基礎・応用化学的な関心を集めてきたが、汎用性の高い合成法が少なく、研究がほとんど進行していなかった。本研究では、遷移金属触媒を用いたカップリング反応を駆使することでジシラン架橋マクロサイクルを合成し、それがジシランのσ結合周りの回転に基づく構造変換により、結晶の顕著な動的挙動を伴う結晶-結晶相転移挙動を示すことを明らかにした。本研究成果は芳香族ジシラン化合物の、その構造柔軟性に基づく刺激応答性材料としての活用可能性を示すものであり、学術的にも大きな意義を持つと言える。
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