研究課題/領域番号 |
19K15563
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
鈴木 至 大阪大学, 環境安全研究管理センター, 助教 (70779777)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 無保護アジリジン合成 / ルイス酸 / ケイ素 / アジリン / ルイス酸触媒 / ケテンシリルアセタール / γーアミノ酸 / インジウム触媒 / アジリジン / エノラート / ケイ素中間体 / 保護・脱保護 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は、新たな求核種としてケイ素エノラートをアジリンに求核付加させ、生成するケイ素中間体の系中での「保護・脱保護」を活用した無保護アジリジン合成を行う。まずルイス酸を触媒としてその中間体がケイ素の「保護」によって分子内環化が抑制される反応を確立する。次に、その中間体をケイ素エノラート発生に必要な塩基の共役酸で「脱保護」することで、ケイ素源と塩基を触媒化する実用的な反応へ展開する。
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研究成果の概要 |
ケテンシリルアセタールとアジリンをルイス酸触媒存在下で反応させることで効率よく無保護アジリジンを合成できることがわかった。本手法により、1段階で有機合成中間体として有用なアジリジンを得ることが可能となった。得られたアジリジンは簡便な操作でγ-アミノ酸へと誘導が可能で、立体化学も制御することに成功した。また、反応条件やケイ素求核種によっては様々な無保護含窒素ヘテロ環化合物を合成することにも成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有機合成化学において重要な中間体のアジリジンは、一般的には窒素上が保護された状態で合成され、1段階で無保護アジリジンを得る手法は限定的な手法に限られていた。本手法のようにアジリンを出発原料に用いて無保護アジリジンを得る手法は近年注目されている方法であり、特に炭素求核種の導入は最も重要な反応である。本手法は有機合成上きわめて重要な求核種であるエノラートを触媒によって温和の条件でアジリンに作用できることを見出した点で、この分野に重要な進歩をもたらせた。
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