研究課題/領域番号 |
19K15578
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分34010:無機・錯体化学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
中村 貴志 筑波大学, 数理物質系, 助教 (90734103)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 超分子 / 錯体 / 配位結合 / 活性種 / 反応場 / 分子捕捉 / 大環状分子 / 銀 / 活性腫 / パラジウム / ビピリジル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、金属の配位サイトに2次元的・3次元的に囲まれた反応場を提供する超分子錯体を新規に合成する。多数の金属からの配位により基質を捕捉することで、その相対配置を厳密に規定する。これにより、通常制御が難しく混合物を与えるような反応を位置選択的に進行させることを目指す。また、金属に配位した活性種を一定距離に近接固定できる新規3次元骨格を有する錯体を開発し、その特異な触媒能を開拓する。
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研究成果の概要 |
本研究では、配位サイトを秩序的に集積した内部空間をもつ超分子錯体として、以下の3つのキレート錯体ユニットの多量体の多核金属錯体を設計・合成し、構造の詳細や反応性について明らかにすることができた。(1) N2キレート配位部位bpyとN2O2キレート配位部位salenをもつ三角形配位子bpytrisalenのNi3核錯体およびPd6核錯体。(2) ヒドロキシ基とホルミル基を有するbpy誘導体とトリアミンのシッフ塩基形成によるケージ型錯体の合成検討。(3) N2Oキレート配位部位papの環状6量体hexapapのAg6核錯体。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、配位サイトを秩序的に集積した内部空間をもつ超分子錯体を合成することができた。単に「金属を集積」するのではなく、「金属の配位サイトを集積」する設計により得られたこのような錯体は、本研究独自の成果である。本研究で得られた錯体は、多数の金属からの配位を利用して基質の配向を制御し、活性種同士を厳密な距離に規定して反応させることで、高難度な反応を実現する場になると期待される。
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