研究課題/領域番号 |
19K15601
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
周 縁殊 金沢大学, ナノ生命科学研究所, 特任助教 (60758556)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 細胞内回収 / RNA回収 / 走査型イオンコンダクタンス顕微鏡 / RNA局所回収 |
研究開始時の研究の概要 |
神経細胞の細胞核から樹状突起に輸送された伝令RNAは記憶形成に関与すると期待されている。しかし、標的部位への局所的アクセス方法が難しいことや、解析のスループットの問題などがあり、局在するRNAの機能解析が難しく、未だ証拠となるデータはない。本研究は、多機能ナノピペットを基盤として、RNA輸送の網羅的計測を進める。研究方法としては、ハイスループット的回収システムを開発し、それを海馬神経細胞の樹状突起に存在するRNA内包微粒子の回収に応用する。本研究によってRNA内包微粒子を介した神経細胞RNA輸送の新たな分子機構及び機能が明らかになると期待される。
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研究成果の概要 |
神経細胞の細胞核から枝のように分かれている樹状突起に輸送された伝令RNAは記憶形成に関与すると期待されている。しかし、標的部位への局所的アクセス方法が難しいことや、解析のスループットの問題などがあり、局在するRNAの機能解析が困難である。本研究は、申請者が開発した細胞表面の非侵襲的形状測定と液中物質の極微量回収を両立可能な多機能ナノピペットを利用して神経細胞のダイナミックイメージングと局所RNAの回収を実現した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の手法はナノスケールで生細胞の形状変化を非標識・非接触で取得可能であり、他の技術では計測困難な細胞の局所的変化を可視化できる。また、ナノピペットを探針に用いるため、局所的な薬剤投与や細胞質の回収が可能である。その成果の発展として、RNAとともに回収したタンパク質の質量分析により、RNA輸送のメカニズムと機能の解析が可能になる。さらに、RNAと記憶形成の関連性が解明できれば、RNAの神経細胞間移植による記憶の再現という研究分野の開拓が期待できる。
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