研究課題/領域番号 |
19K15605
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
岡村 浩之 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 先端基礎研究センター, 研究員 (30709259)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | イオン液体 / 溶媒抽出 / 希土類錯体 / リン酸イオン / 発光センシング / ユウロピウム / アニオン / β-ジケトン / ランタノイド / 協同効果 |
研究開始時の研究の概要 |
環境水中のリン酸イオンは濃度が極めて低く,その挙動を解明するためには,高感度で検出できるセンサが必要とされているが,リン酸イオンを選択的に認識でき,高感度な光応答を示すセンサはほとんどない。本研究は,多点認識型希土類錯体を合成し,抽出発光センサとして用いることで,リン酸イオンの高効率かつ選択的なイオン液体抽出系を構築し,希土類錯体の発光特性の変化に基づいたリン酸イオンの高感度発光センシングシステムを開発することを目指す。
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研究成果の概要 |
希土類錯体によるリン酸イオン及び種々のアニオンのイオン液体への抽出を研究し,ユウロピウム錯体の蛍光特性からリン酸イオンセンシング能を評価した。合成したユウロピウム錯体はリン酸イオンをほぼ定量的にイオン液体相に抽出できることを明らかにした。さらに,リン酸イオンと錯形成することによってユウロピウム錯体の蛍光特性に大きな変化が観測され,希土類錯体を用いたイオン液体抽出系により,リン酸イオンの発光センシングが可能であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ユウロピウム錯体がイオン液体中で特異的なアニオン受容性を示すことを抽出分離に応用し,リン酸イオンの高効率抽出分離を達成しただけでなく,ユウロピウム錯体の蛍光特性の変化に基づいたリン酸イオンの発光センシングに展開できることを示した。本手法は,操作の簡便性にも優れていることからオンサイト分析への適用も期待でき,環境保全にも役立つ可能性がある。本研究で得られた成果により,難分離性アニオン種の新たな抽出分離系の設計につながることも期待される。
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