研究課題/領域番号 |
19K15644
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 関西大学 (2020-2021) 国立研究開発法人理化学研究所 (2019) |
研究代表者 |
曽川 洋光 関西大学, 化学生命工学部, 准教授 (90709297)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | ポリペプチド / 酵素重合 / 架橋 / シルク / ゲル / エラストマー / 天然ゴム / タンパク質 / 接着 / ペプチド / ブロックポリマー / シルクゲル / レジリエンス / ゲル化 / チロシン / 力学特性 / 化学酵素重合 / 高分子合成 / 弾性タンパク質 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は弾性タンパク質を模倣した高機能ペプチドエラストマー合成技術の確立である。この目的達成のために、I.弾性タンパク質中に頻出する鍵アミノ酸配列を模倣したポリペプチドの化学酵素合成、II. 得られたポリペプチドの力学的性質(強度、伸び、弾性率等)と構造(分子量、アミノ酸配列、架橋密度)の関係性評価を行う。これらの検討を通じ、ミクロなペプチド構造とマクロな物性相関の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
化学酵素重合法により,グリシン-プロリン-グリシンのトリペプチド骨格ならびにチロシンからなるポリペプチドを合成した。得られたポリペプチドをシルクタンパク質の架橋剤として利用したところ,チロシン残基の導入量に応じて架橋時間が,トリペプチドの導入量に応じて得られるゲルの復元力が変化することが明らかとなった。ポリペプチドに含まれるアミノ酸配列がネットワークポリマーの特性に影響を及ぼすことが明らかとなり,化学酵素合成法によってペプチドエラストマーを得る基礎的知見を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
環境問題に対する国民の関心の高まりも相まって,環境への負荷が少ないサステイナブル高分子材料の創出が望まれている。化学酵素重合法では水中で反応が進行し,目的とするポリペプチドがアルコール以外の副生成物を生じずに得られることから,環境に優しい重合法といえる。大量合成への展開も容易であり,本研究で得られたペプチド由来はこれに貢献するものと言える。また化学酵素重合法で得られたポリペプチドに含まれる配列が得られるゲルの特性に影響を及ぼすことが明らかになったため,今後益々高機能なペプチド由来エラストマー材料の創出が期待される。
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