研究課題/領域番号 |
19K15645
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
牛丸 和乗 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (10770703)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | イオン複合体 / リグニンスルホン酸 / ε-ポリ-L-リジン / 自己修復 / バイオベース接着剤 / メイラード反応 / イオン性高分子 / イオン相互作用 / 接着剤 / エラストマー |
研究開始時の研究の概要 |
リグニンは植物の主要構成成分として自然界に最も豊富に存在する芳香族ポリマーであり、 石油に頼らない持続可能な社会の発展を目指す上でその利用技術の開発が重要視されている。本研究では、主要なリグニン製品の一つであるリグニンスルホン酸とカチオン性高分子 を原料として、成形加工性・強度・靭性に優れたバイオベース弾性材料の創生とその用途開拓を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、木材から亜硫酸パルプを製造する際の副生物であるリグニンスルホン酸を用いて、高強度・高耐久性エラストマーの開発に取り組んだ。具体的には、負に帯電した化合物であるリグニンスルホン酸を各種の正に帯電した化合物と複合化することで、柔軟なゴム様材料から硬質なプラスチック様材料まで、様々な力学物性を有する複合材料の調製に成功した。加えて、本技術の開発を進める中で見出した糖-アミノ基間の架橋反応を利用して、柔軟かつ透明性を有する新しい架橋材料を創生した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
持続可能な社会の実現に向けた取り組みの一つに、植物などのバイオマス資源の利活用が挙げられる。本研究の取り組みでは、代表的なバイオマス資源である木材の更なる利活用を目指し、木質由来の余剰資源であるリグニンスルホン酸を用いた新しい材料開発に取り組んだ。本研究で開発した材料は、自己修復や接着能などの特異な機能を有しており、かつ適切な原料を使用することで生分解性材料への応用も可能であるため、環境調和型の機能材料としての利用が期待できる。
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