研究課題/領域番号 |
19K15651
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分35030:有機機能材料関連
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
朴 仁燮 九州大学, 稲盛フロンティア研究センター, 学術研究員 (20830938)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 熱活性化遅延蛍光 / 発光ダイオード / 有機半導体 / 有機EL / 青色有機ELデバイス / スピン軌道相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
有機ELデバイスで最大の未解決課題は、高電流密度域においてEL量子効率の低下(ロールオフ)を抑制できる発光材料の実現である。申請者らの最近の研究によって、純粋な有機発光材料である熱活性化遅延蛍光(TADF)においてスピン軌道相互作用を増大させることでロールオフを劇的に低減できる可能性を見出している。本研究では、申請者らが確立してきたTADF分子設計指針に、スピン軌道相互作用を同時に制御できるように高度に発展させ、内部量子効率100%の極めて高いEL発光特性とロールオフの低減を両立できる革新的TADF発光材料の創製を目指す。実用水準の高性能有機ELデバイスの開発に繋げる。
|
研究成果の概要 |
高効率有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子を実現するためにイリジウムや白金などの重原子を一切用いない純粋な有機分子系として、熱活性化遅延蛍光(TADF)が提案され注目を集めている。本研究では、高効率な青色発光材料の開発を目指して、電子ドナー・電子アクセプター型TADF分子の設計・合成、光学物性、デバイス評価に関する研究を行った。その結果、外部量子効率は最大で27.0%~31.9%の世界最高レベルの高い値を示す青色有機EL素子の開発に成功した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有機EL素子は、高効率発光、低消費電力駆動、軽量化できる等の優れた特長を有していることから、各種ディスプレイとして実用化され広く普及しつつある。しかし、現在までに実用化されている青色発光材料は、有機EL 素子の発光効率が比較的低いことや、耐久性が低いことなどの問題がある。本研究では、熱活性化遅延蛍光メカニズムを用いした高効率な青色発光材料の開発に成功した。今回の結果は、高効率青色有機 EL素子を実現に寄与すると期待される。
|