研究課題/領域番号 |
19K15713
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分37030:ケミカルバイオロジー関連
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研究機関 | 学習院大学 |
研究代表者 |
友池 史明 学習院大学, 理学部, 助教 (70708586)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 核酸プローブ / ヒストン様タンパク質 / 細胞内輸送 / 遺伝子検出 / 核酸輸送 / 細胞膜 / 核酸 / RNA / プローブ |
研究開始時の研究の概要 |
RNAは細胞内の遺伝子発現とその調整を担っている。また、作られるRNAの種類、量は個々の細胞で異なり、これが細胞の機能や組織の分化を担っている。すでにqPCRやマイクロアレイなど、細胞集団からRNAを抽出し、作られているRNAの種類、量を調べる方法が確立されているが、この方法では個々の細胞のRNAを解析することができない。そこで本研究では、特異的にRNAが検出できる核酸プローブに、膜透過性が報告されている修飾を導入することで自発的に細胞内に局在し、RNAを検出するプローブを開発し、個々の生細胞中のRNAを特異的にイメージングする技術の実現を目指す。
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研究成果の概要 |
生細胞内での遺伝子発現を検出するため、膜透過性核酸プローブおよび核酸をヒストン様タンパク質で輸送する手法を検討した。膜透過性核酸プローブでは、核酸の糖骨格に硫黄を導入することで膜透過性を核酸プローブに付与した。この修飾によって核酸プローブによる標的核酸の検出能は損なわれないことがわかった。しかし、遺伝子発現検出にはより効率的に細胞内へ輸送する修飾を検討する必要が示唆された。タンパク質による輸送する手法についてはヒストン様タンパク質を改変することで、細胞内に核酸を輸送することを示唆する結果が得られた。また、輸送された核酸が機能する条件を検討する必要があることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
核酸プローブを生細胞に効率的に導入することができれば、生体組織での遺伝子発現変化の理解が促進される。本研究で検討した膜透過性プローブおよび改変したヒストン様タンパク質による核酸輸送では、生細胞における遺伝子発現の観察に至らなかったものの、本研究で得られたホスホロチオエート体の核酸プローブの性質および膜透過性が付与されたヒストン様タンパク質の知見は、将来的に生細胞での遺伝子発現イメージングの実現に貢献が期待できる。また、改変されたヒストン様タンパク質は、輸送する核酸が核酸プローブに限定されないため、今後最適化によってヒストン様タンパク質による核酸医薬への貢献も期待できる。
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