研究課題/領域番号 |
19K15731
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
國武 絵美 三重大学, 生物資源学研究科, 准教授 (30800586)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 糸状菌 / Aspergillus nidulans / 遺伝子発現制御 / 転写因子 / セルラーゼ / Aspergillu nidulans / 転写制御 / マンナナーゼ / Aspergillus / 相互作用 / 転写因子間相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
糸状菌はセルロース系バイオマス分解酵素の主要な供給源であり、産業利用における酵素生産コストの低減化を実現するためにはその生産制御機構を解明することが重要である。セルラーゼ遺伝子の発現は培地中にセルロース由来の低分子糖が存在する時に誘導されるが、その分子機構の詳細は不明である。本研究では、モデル糸状菌Aspergillus nidulansにおいて、セルラーゼ遺伝子特異的な転写活性化因子ClrBならびにこれと協調作用を示す広域転写因子McmAが作動するための活性制御機構を解析する。加えてClrBの類似因子がセルラーゼ発現に及ぼす影響も解析し、糸状菌のセルラーゼ遺伝子発現誘導機構の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、Aspergillus nidulansにおいてセルラーゼ遺伝子の転写誘導メカニズムの解明を目的として、転写因子ClrBの活性化機構、ClrBと協調作用を示す転写因子McmAとの相互作用、またClrBとそのパラログによるセルラーゼ・マンナナーゼ遺伝子発現制御について解析した。その結果、ClrBはセロビオース依存的に核移行することを明らかにし、核内でMcmAと相互作用することを示唆する結果を得た。また、ClrBの核移行制御や安定性に関わる領域を特定した。さらにin vitro解析においてClrBとそのパラログが同時に結合するDNA配列を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究においてモデル糸状菌Aspergillus nidulansのセルラーゼの生産制御メカニズムの一端を明らかにし、糸状菌の炭素源資化に関して学術的意義のある成果を得た。また、植物細胞壁分解酵素は植物バイオマスの分解に資する酵素として市場価値が高く、糸状菌はそれら酵素の供給源として注目されていることから、本研究成果は効率的な酵素生産方法の技術開発においても重要な基盤情報となると考えている。
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