研究課題/領域番号 |
19K15747
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38030:応用生物化学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
平林 佳 東京理科大学, 理学部第一部応用化学科, 助教 (00778730)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 植物ホルモン / X線結晶構造解析 / 構造生物学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、寄生植物の種子発芽制御におけるストリゴラクトン(SL)受容メカニズムに立脚して、自殺発芽誘導剤の開発を目指すものである。これにより、寄生植物を防除し、主にアフリカ・中東アジアにおける作物の増産と安定供給への貢献が期待される。またSLシグナル伝達は、寄生植物の最重要な生存システムの一つであり、本研究は構造生物学的アプローチによりSLシグナル伝達の中心的な制御機構の解明に取り組むものでもある。
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研究成果の概要 |
アフリカや中東アジアで農業生産に甚大な被害を及ぼす寄生植物は、その宿主となる植物から放出されるストリゴラクトン(SL)を感知して発芽し、寄生している。寄生植物の防除法の中でも、宿主のいない農地で発芽を誘導する薬剤「自殺発芽誘導剤」の開発が強く望まれているが、未だ実現していない。本研究では、SL 受容機構を標的とした自殺発芽誘導剤の開発を目指し、 SL が受容体である KAI2 タンパク質を選択的に制御している構造基盤とシグナル伝達経路の解析に取り組んだ。その結果、寄生植物に対する新たな自殺発芽誘導剤の候補化合物を提案することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ストリゴラクトン(SL)は比較的最近になって発見された植物ホルモンで、まだまだ開発が遅れており、農業分野での応用研究が強く望まれている。しかしながら、自然界でのソースは限られており、合成コストも高いため、より単純で効率的な薬剤の開発が期待されていた。本研究では、SL受容機構を標的とした薬剤の開発を行い、 SLが受容体であるKAI2タンパク質を選択的に制御している構造基盤とシグナル伝達経路の解析に取り組んだ。今回提案した寄生植物に対する新たな自殺発芽誘導剤の候補化合物は、農業的に有用なことはもちろんだが、同時にケミカルバイオロジー手法によるSL応答機構の解明にも繋げることが期待できる。
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