研究課題/領域番号 |
19K15777
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 星薬科大学 |
研究代表者 |
岩崎 雄介 星薬科大学, 薬学部, 准教授 (10409360)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 食品成分 / 相互作用 / 酸化ストレス |
研究開始時の研究の概要 |
活性酸素種(ROS)は、生体内で常に産生されており、体の恒常性に大きく関与していると考えられる。ROSは反応性が非常に高いことから、生体外で産生されたとしてもすぐに消去されてしまう。しかし、摂取した食品成分が、腸管内で相互作用を引き起こし、ROSが産生されることは十分に考えられる。本研究によって、ポリフェノールと金属イオンの反応で生じたROSが、小腸内における腸内細菌や腸管器質にどのような影響を与え、生体内の恒常性ならびに疾患発症または予防に関連があるのかを評価していき、腸管内におけるROSの役割を解明することが目的である。
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研究成果の概要 |
ポリフェノールと金属イオンとの相互作用によって、引き起こされる可能性について、活性酸素種に注目した検証を行った。さまざまなポリフェノールと金属イオンをそれぞれ人工腸液で反応させたところ、カフェイン酸、シナピン酸は銅イオンと反応することで、新たな化合物が生成されることが明らかとなった。一方、エピガロカテキンガレートと金属イオンの相互作用によって生じる生体影響を評価するために、ガスクロマトグラフ/タンデム質量分析計を用いたメタボロミクス解析を実施した。本条件下では生体内の低分子化合物に対して、影響は少ないと考えられたが、長期間による摂取や他の成分への影響など評価していく必要がある考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腸管内における食品成分の相互作用によって慢性的に生じた活性酸素種(ROS)が、腸内細菌や腸管基質に対してどのような生理的役割を与え、生体内の恒常性や疾患発症に寄与しているかについては、不明な点が多かった。本研究の結果から、食品成分の相互作用によってROSが産生されることが示され、その過程で新しい化合物が生成されることが明らかとなった。本研究で得られた結果から、腸管内をターゲットとしたROSのバランスを調節する新薬の開発や予防のための機能性食品を提案する上で、重要な知見になり得ると考えられる。
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