研究課題/領域番号 |
19K15850
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分39050:昆虫科学関連
|
研究機関 | 秋田県立大学 |
研究代表者 |
竹下 和貴 秋田県立大学, 生物資源科学部, 助教 (40799194)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
|
キーワード | 細胞内共生 / オオホシカメムシ / バークホルデリア / モデル共生系 / 感染特異性 |
研究開始時の研究の概要 |
一般的な昆虫の細胞内共生細菌は実験室での培養が行えず、遺伝子組換えが適用できない。よって、昆虫細胞内共生に関わる共生細菌側の分子基盤については、多くが未解明のままである。このような状況で申請者は、昆虫としては例外的に、オオホシカメムシが培養可能な共生細菌(バークホルデリア)を腸管の上皮細胞内に保持することを発見した。本研究ではこのオオホシカメムシに着目し、遺伝子組換え共生細菌を用いて共生細菌側からの昆虫細胞内共生の分子基盤に迫ることを可能とする新規モデル共生系の確立に挑戦する。
|
研究成果の概要 |
オオホシカメムシは、昆虫としては例外的に培養可能な共生細菌(バークホルデリア属)を腸管上皮細胞内に細胞内共生させている。本研究では、このオオホシカメムシで見られる共生系を「昆虫細胞内共生の新規モデル共生系」として確立することに挑戦した。オオホシカメムシ継代飼育系の構築、オオホシカメムシ共生細菌の単離培養およびゲノム解読、オオホシカメムシ人工感染系の構築、共生細菌の遺伝子組換え実験系の構築を無事に完了できたことから、新規モデル共生系の立ち上げに成功したと言える。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
一般的な昆虫の細胞内共生細菌は、宿主の体内環境に高度に適応した結果、通常の培地上で生育できないほど多くの遺伝子を失っている。そのため昆虫細胞内共生の研究においては、共生細菌の遺伝子組換え等の遺伝学的実験アプローチが適用できなかった。しかし本研究により、オオホシカメムシを対象に、遺伝子組換え共生細菌の感染実験の実施が初めて可能となった。今後、本モデル共生系を用いて研究を進めることで、昆虫細胞内共生の分子基盤に迫りたい。
|