研究課題/領域番号 |
19K15903
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人北海道立総合研究機構 |
研究代表者 |
川崎 琢真 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 水産研究本部 栽培水産試験場, 主査 (60604577)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | カキ / 養殖 / 付着器 / 標識 / トレーサビリティ / ブランド / 着底基質 / カキ類 / 付着基質 / 表面加工 |
研究開始時の研究の概要 |
東日本大震災の被災以降、東北でのマガキ天然種苗の供給不安定が生じ、各生産地での独自のマガキ種苗生産に関する取り組みが増えている。これに伴う地域ブランドの乱立が生じているが、生息環境に依存して多様な外観を生じるカキ類の特性上、同一海域で生産したカキの銘柄を客観的に見分けることは不可能である。そこで本研究では、原盤養殖に用いるカキ類稚貝の生産に関して、幼生が着底する基質に着目し、稚貝の成長に伴い左殻に自然に識別文様が取り込まれる技術の開発を行う。本研究の達成により、養殖カキ類の新たなトレーサビリティを確立するための基盤技術を形成する。
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研究成果の概要 |
近年、養殖カキのブランド化が盛んになる中で銘柄の管理の重要性が高まっているが、カキ類は殻の形状の多様性が高いことから、個体の外観から銘柄を見分けることは極めて難しい。一方、カキは付着場所の表面に沿って成長する際、付着する側(左殻)の殻が付着先の表面に沿って伸長するという特徴がある。本研究では、この左殻の伸長の性質を利用し、付着器の表面に任意の文様を成形しておくことで、成長したカキの左殻に任意の文様を形成する条件を調べた。 本研究により、付着器の表面に高さ/深さ0.05から2mmの凹凸で2から20mm角の文字・図形・絵柄を成形しておくことで、カキの左殻に任意の文様を付与することが可能になった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、カキ養殖に用いる付着器の表面に任意の文様を成形しておくことで、その付着器上で成長したカキの左殻に、付着器に成形しておいた文様を転写することができる条件が明らかになった。本研究で示された、カキの左殻へ文様を転写できる付着器上の凹凸の成形条件は、カキ類の付着場所の表面認識範囲を理解する上で、学術的に意義のある結果である。また、水産物としての養殖カキに対し、ブランド・産地・品種等の証明技術として本研究が有効に活用できると考えられ、社会的に意義のある成果が得られたと考えられる。
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