研究課題/領域番号 |
19K15939
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分41030:地域環境工学および農村計画学関連
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研究機関 | 東京大学 (2020-2021) 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 (2019) |
研究代表者 |
古橋 賢一 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (10779739)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 微細藻類 / 堆肥化 / 臭気低減 / 連続培養 / 家畜排せつ物 / バイオ燃料 / 脱臭 / アンモニア / 臭気 / バイオマス / 悪臭 / 畜産環境 |
研究開始時の研究の概要 |
家畜排せつ物の堆肥化過程から発生する臭気を微細藻類の培養槽に通気することで、窒素・炭素源として臭気中に高濃度で含まれるアンモニアおよび二酸化炭素を直接利用すると共に、臭気を低減する技術を開発する。 そのため、本研究では①堆肥化臭気を模したアンモニア、二酸化炭素混合空気の通気条件が微細藻類の増殖に与える影響の解明、②堆肥化で発生する臭気による微細藻類培養法の確立、③微細藻類培養による堆肥化臭気低減効果の評価を行う。
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研究成果の概要 |
家畜排せつ物の堆肥化過程からは、高濃度のアンモニアおよび二酸化炭素を含む強烈な臭気が発生する。本研究では、堆肥化から発生する臭気を、バイオ燃料を生産する新規資源作物として注目されている光独立栄養型微細藻類(Botryococcus braunii)の培養槽に通気することで、臭気中のアンモニア及び二酸化炭素を効率的に栄養源として利用すると共に、臭気低減する技術の開発を行った。アンモニア通気による増殖阻害抑制技術を開発すると共にアンモニア通気における窒素固定量増大効果を発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アンモニア供給による窒素固定量の上昇は、藻体のN含有率の変化のみで全て説明することはできず、藻体の分泌物や共生菌中の有機体窒素として固定された可能性がある。今後、培養系としての窒素吸収メカニズム解明がより重要となる。また、アンモニアによる増殖阻害抑制技術の開発ならびに窒素固定量上昇により、微細藻類培養系へのアンモニア供給量の設計値は3倍程度高くなった。また、過剰供給になった場合でも、すぐに死滅することはなく、アンモニアの系外放出も防げることが明らかとなった。本システムを実証化していく上で、制御プロセスの大幅な簡略化が可能であることが示唆された。
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