研究課題/領域番号 |
19K15986
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 麻布大学 |
研究代表者 |
五十嵐 寛高 麻布大学, 獣医学部, 講師 (20758172)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 糞便細菌叢移植 / 腸内細菌叢 / 慢性腸炎 / 犬 / プロトコール / 方法論 / 保存方法 / 腸炎 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、犬での糞便細菌叢移植療法(FMT)の有用性を検討していくのに先立ち、FMTを実施する上での基礎的な条件検討(糞便の投与経路、ドナー糞便の処理方法、糞便の投与量および回数、抗菌薬前投与の有無)を行う。これにより、FMTの安全性および最適な移植プロトコールを確立することが目的である。 FMTのプロトコールが確立された後には臨床試験を検討しているが、これらの知見はまだ研究段階である医学領域でのFMT療法へ還元されることも期待できる。
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研究成果の概要 |
糞便細菌叢移植(Fecal Microbiota Transplantation:FMT)は腸内細菌叢を改善させる新規の治療法として注目されている手技である。獣医学領域でもFMTは少数の症例で実施され始めてはいるものの、その実施プロトコールについての検討は全く行われていない。そこで本研究では、犬におけるFMTの実施プロトコール確立のための第一歩として、移植経路(経口投与または大腸内注入)によるドナー便との腸内細菌叢の類似度への影響について比較検討を行った。その結果、経口投与では移植1週間後に類似度が上昇し、大腸内注入では移植1週間後に類似度が低下する傾向にあることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、犬におけるFMT療法の安全性および経口投与法の有用性が明らかとなった。今後、ドナー糞便の処理方法や投与回数などについても検討を進めることでFMTの実施プロトコールが確立されれば、臨床症例に対する治験が飛躍的に進められると予想される。さらに、本研究やその後の臨床試験によって得られた知見は、まだ研究段階である医学領域でのFMTの実施プロトコールの確立や適応疾患の選別に対しても貢献することが期待できる。
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