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条虫はどのようにして終宿主と中間宿主を識別するのか

研究課題

研究課題/領域番号 19K15987
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分42020:獣医学関連
研究機関岡山理科大学

研究代表者

林 慶  岡山理科大学, 獣医学部, 助教 (90823196)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード条虫 / 寄生虫
研究開始時の研究の概要

条虫の幼虫はあらゆる動物に感染することが出来るにも関わらず、終宿主となる動物種の体内に侵入した時にのみ、成虫へ分化するスイッチがオンになる。条虫の宿主特異性を規定する具体的な因子やメカニズムはほとんど分かっていない。本研究で用いるMesocestoides corti の幼虫は終宿主であるイヌ科動物に感染した場合は成虫へと分化する一方、他の哺乳類へと感染した際は幼虫のまま無性分裂を続ける。本研究の目的はMesocestoides cortiをモデルとし、条虫の幼虫が終宿主体内に侵入したことを認識し、成虫への分化にシフトする原因因子を特定することである。

研究成果の概要

本研究の目的はM. cortiをモデルとし、条虫の幼虫の成虫化に重要な遺伝子を特定することである。人為的に分化した成虫および幼虫を用い、RNA-seq解析行うことで両者の遺伝子の発現量を網羅的に比較した結果、約14,000遺伝子のうち342遺伝子の発現が成虫において上昇し、230遺伝子の発現が減少していた。また、遺伝子オントロジー解析の結果、有性生殖に関与すると考えられる新規遺伝子や成虫化の初期に重要な役割を持つと考えられる転写関連遺伝子を見出した。qPCRの結果、これらの遺伝子は成虫において発現が上昇していた。これらの機能を解析するため、M. cortiにおけるRNA干渉法の検討を行った。

研究成果の学術的意義や社会的意義

条虫にはエキノコックスやマンソン裂頭条虫、有鉤条虫など、ヒトや家畜に致死的な症状を引き起こす寄生虫が数多く含まれている。しかしながら、条虫はその生物学的特性から実験生物学的な研究のハードルが高く、特に培養液中で飼育・実験が可能な種は限られている。このため、条虫はそのユニークな生態や社会的要請の高さにも関わらず分子学的知見が限られており、条虫の感染症に対する対策は他の感染症と比べ世界的に大きく遅れている。本研究で研究対象とするM. cortiは上記の様な研究上の障害を全てクリアしており、得られた研究成果は条虫類の研究において重要な知見を提供するものと考えられる。

報告書

(4件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Mesocestoides vogaeのin vitroにおける成虫への発育のメカニズム2022

    • 著者名/発表者名
      林 慶
    • 学会等名
      第91回日本寄生虫学会大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2023-01-30  

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