研究課題/領域番号 |
19K15989
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
仲屋 友喜 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (00713562)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 内在性レトロウイルス / エンベロープ / 受容体 / スクリーニング / 結合受容体 / 細胞融合 / ウシ / 胎盤 / VSV / シュードタイプウイルス / 内在性レトロウルス / Fematrin-1 |
研究開始時の研究の概要 |
ウシやスイギュウなどの胎盤では、胎子由来の細胞と母体由来の細胞が融合するという現象がみられる。これは、胎子が産生したホルモンなどを母体に伝えるために生じるもので、妊娠を正常に遂行するために非常に重要な過程である。この細胞融合の役割を担うものとして、古代に感染し、現在ゲノムに痕跡として残っているレトロウイルスの遺伝子の一部が候補として挙げられる。研究代表者らはこれまでに、そのレトロウイルス由来分子を発見している。本研究では、そのレトロウイルス由来分子が相互作用するタンパク質を発見することで、当該細胞融合の詳細な分子メカニズムを明らかにしていく。
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研究成果の概要 |
受容体スクリーニングに必要な試料を揃えた。BERV-K1 EnvをシュードタイプしたVSVを作製するため、まずBERV-K1 Envのin vitroでの発現を試みたところ、Cos-7細胞で発現しやすいベクター系であることが確認できた。VSVへのシュードタイプ効率化に重要であると思われるたことから、BERV-K1 EnvのC末端をHERV-K型に改変した遺伝子発現ベクターを作製した。BERV-K1 EnvシュードタイプVSVを作製するための実験について、研究機関内での許可が降りなかったことから、以降のスクリーニングには到達せずに研究期間が終了した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
内在性レトロウイルスが生体内で役割を担うことはわかりつつあるが、多くの場合その分子メカニズムが明らかではない。本研究は、ウシの妊娠成立に重要な役割を担う内在性レトロウイルス由来エンベロープタンパク質が、機能を発揮するために必要な分子メカニズムを明らかにするものである。当該成果が得られれば、ウシの繁殖に関して社会問題となっている、人工授精時における着床率の低下を抑制するための手段を見出すことにつながり、着床率向上への大きな足がかりとなる。スクリーニングまでは至らなかったが、下準備が整ったため、今後の進展に大きな期待が持てる。
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