研究課題/領域番号 |
19K16003
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
村越 ふみ 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20759906)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 寄生虫 / 共生ウイルス / Eimeria / ニワトリ / 鶏 / コクシジウム / 原虫 / クリプトスポリジウム |
研究開始時の研究の概要 |
腸管寄生性原虫に共生するウイルスの、原虫および宿主への影響を調査するために、まずは原虫からの共生ウイルスの探索を行う。原虫をビーズ破砕し、全核酸を抽出した後、既知のクリプトスポリジウム、アイメリアの共生ウイルスに関してプライマーを用いた疫学調査を行う。次世代シーケンサー解析によってdsRNAの網羅的な検出を行い、共生ウイルスの全配列の決定を行う。新たな共生ウイルスが検出された場合は、その配列を元に作製したプライマーを用いて更なる疫学調査を行う。検出されたウイルスが、原虫由来であることを確かめるため、蛍光抗体を用いたウイルスの局在解析を行う。局在解析には、dsRNA抗体を用いる。
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研究成果の概要 |
アイメリアは畜産環境において問題となる原虫である。近年、原虫の多くに2本鎖RNA (dsRNA) ウイルスが共生していることが明らかとなった。さらに、共生dsRNAウイルスが存在すると、原虫の宿主に対する病原性が高まるという報告が存在する。本研究では、日本の鶏に寄生するアイメリアにおいてNGSとPCRを用いた解析により鶏アイメリアの共生ウイルスを明らかにすることを目的とした。その結果、ニワトリアイメリアからEimeria共生ウイルス(EBV-1)を初めて検出した。複数農場の疫学解析の結果、EBV-1の陽性率は43%であり、日本の鶏アイメリアにおいてEBV-1が蔓延していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Eimeriaはニワトリに感染して激しい血便を引き起こすため、畜産環境において非常に問題となっている。本研究において、ニワトリのEimeriaにウイルスが存在していること、そしてそれが日本で蔓延していることが初めて示された。寄生虫に共生dsRNAウイルスが存在すると、寄生虫の宿主に対する病原性が高まるという報告が存在する。従って、今後、Eimeria共生ウイルスがニワトリEimeriaに与える影響を調べることで、「寄生虫共生ウイルス」をターゲットとした新たな原虫治療薬・ワクチンの開発に繋がると考えられる。
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