研究課題/領域番号 |
19K16021
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42040:実験動物学関連
|
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
小林 良祐 群馬大学, 生体調節研究所, 日本学術振興会特別研究員(PD) (30802855)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | マウスモデル / 子宮内膜がん / エピゲノム / KMT2ファミリー / H3K4メチル化 |
研究開始時の研究の概要 |
エピゲノムの異常は、細胞の遺伝子発現パターンを正常状態から逸脱させることにより発がんに寄与すると考えられている。しかし、これまで子宮内膜がんの発症におけるエピゲノムの関与に関しては十分に調べられていなかった。申請者は、がん公開データベースの解析から、子宮内膜がんではヒストンメチル化酵素であるKMT2ファミリー遺伝子群に高頻度で変異が認められることを見出した。本研究ではKMT2欠損マウスを作製し、それによる子宮内膜がん自然発症モデルの開発と発がんの検証を行う。さらに作製したKMT2欠損がんのエピジェネティックな特徴付けを行うことで、がんエピゲノムの実態を明らかにしエピゲノム創薬の足がかりにする。
|
研究成果の概要 |
本研究では子宮内膜がんで頻繁に認められるKMT2変異の意義を明らかにすることで将来的な子宮内膜がん新規治療法の開発を目指し、子宮特異的Kmt2欠損マウスを作製した。子宮特異的Kmt2欠損マウスはPtenノックアウトによる子宮内膜がん発症を加速させ、Kmt2が子宮におけるがん抑制因子であることを明確にした。さらに、Kmt2欠損によるエピゲノム変化をIn vivoで解析するため、マウス子宮上皮細胞を単離してCUT&Tagによりヒストン修飾解析を行う一連の実験系を確立した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エピゲノムの異常は、細胞の遺伝子発現パターンを正常状態から逸脱させることにより発がんに寄与すると考えられており、エピゲノムを標的としたがん治療薬の開発が進んでいるが、これまで子宮内膜がんの病態とエピゲノム異常との関係はほとんど明らかでない。ヒストンメチル化酵素KMT2は子宮内膜がん症例の20-30%で変異が認められる。我々が確立した子宮特異的Kmt2欠損マウスモデルにおける発がん機序を精査することで、高頻度であるKMT2変異子宮内膜がん症例に対する新規治療法の開発に繋がることが期待される。
|