研究課題/領域番号 |
19K16046
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43010:分子生物学関連
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研究機関 | 基礎生物学研究所 |
研究代表者 |
坂本 丞 基礎生物学研究所, 生命熱動態研究室, 特任助教 (80804145)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 熱ショック応答 / HSF1 / 温度 / 比較生物学 / メダカ / ヒラメ / 熱ショック転写因子 / ゲノム編集 / 熱ショック転写因子1 / 温度環境応答 / バイオサーモロジー / 環境温度応答 |
研究開始時の研究の概要 |
生物の細胞内で様々な生命活動を担うタンパク質による化学反応は、温度による影響を大きく受けていることは自明である。生物は様々な環境温度に生育しており、それぞれの生物の生体内で様々な反応が正常に行える上限の温度は各生物の環境温度に依存している。この上限温度を超えそうな時に働く機構が熱ショック応答である。熱ショック転写因子(HSF)1は熱ショック応答のトリガー分子であり、生物が生育できる上限の温度を決める一端を担っている。本研究では、生息温度が異なる生物種HSF1を用いて比較解析により温度感知機構を明らかにし、HSF1の分子進化を通じて、生物の環境温度適応戦略にアプローチする。
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研究成果の概要 |
熱ショック応答は生物が持つ過剰な温度負荷に対する防御機構である。地球上では地域ごとに様々な温度環境が存在する。そして、生物はこれらの温度環境に適応して生育している。そのため、熱ショック応答が惹起される温度が生育環境ごとに異なる可能性がある。本研究では、熱ショック応答の制御因子の一つである熱ショック転写因子(HSF)1に着目し、メダカをモデルとしてより低温な環境に生育するヒラメを比較対象として用いてHSF1の温度特性を解析することを目的とした。実際に、メダカとヒラメのhsf1遺伝子をクローニングし、その温度特性を解析する評価系の構築を進めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
温度は生物の生存にとって非常に重要な要素の一つである。熱ショック応答は古くから研究されているが、生物の生育環境温度の違いと熱ショック応答の関連について比較生物学的な観点から進められた研究は少ない。近年、温度センサーであるTRPチャネルがノーベル賞を受賞するなど、生物と温度の関わりが注目を浴びている。そのような中で、本研究の成果は生物の環境温度適応戦略に新たな知見をもたらしうるものであると言える。
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