研究課題/領域番号 |
19K16106
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43050:ゲノム生物学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
斎藤 慎太 横浜市立大学, 理学部, 助教 (60837897)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | DNA修復 / 非相同組換え / 二本鎖切断 / Alu / 組換え |
研究開始時の研究の概要 |
二本鎖DNA切断は最も危険なDNA損傷であり、これがどのように修復されるかによって細胞や個体の運命が決まる。ヒト細胞に生じた二本鎖DNA切断のほとんどは非相同末端連結 (NHEJ) もしくは相同組換えによって修復されるが、これら主要経路とは全く別の経路も存在する。本研究では、ヒト細胞を使った逆遺伝学的解析により、こうしたマイナーな組換え修復の存在意義や分子機構の詳細を明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
最も危険なDNA損傷である二本鎖DNA切断は、ヒト細胞では非相同末端連結、または相同組換えによって効率良く修復されるが、これら2つの修復機構とは異なるマイナーな組換え修復経路として代替的末端連結と一本鎖アニーリングが存在している。この2つのマイナー経路の意義や分子機構の詳細は不明であるが、がんや遺伝病との関連が報告されている。本研究では、ヒト培養細胞を用いて代替的末端連結の必須因子であるDNAポリメラーゼθに関する機能解析を行うとともに、Alu配列の間で起こる組換えに関する遺伝学的解析を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、DNAポリメラーゼθに関する種々の機能解析に加え、Alu-Alu組換えに関する遺伝学的解析を行うことにより、マイナーな二本鎖DNA切断修復のメカニズムと生理的意義の一端を明らかにした。本研究の成果は、ゲノム安定性維持機構の具体像やがん化との関連についての正確な理解に役立つだけでなく、放射線や抗がん剤を用いたがん治療、さらにはゲノム編集の分野にも重要な示唆を与えることが期待される。
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