研究課題/領域番号 |
19K16115
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43060:システムゲノム科学関連
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研究機関 | 東京大学 (2021-2022) 国立研究開発法人理化学研究所 (2019-2020) |
研究代表者 |
戸根 大輔 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (60806610)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 睡眠 / リン酸化 / CaMKII / HTS / 睡眠覚醒サイクル / 分子ネットワーク |
研究開始時の研究の概要 |
睡眠覚醒サイクルは身近な生理現象であるにもかかわらず、これを駆動する分子メカニズムは未だ明らかになっていない。本研究では睡眠覚醒を制御する分子ネットワークを効率的に同定するために、ハイスループットなIn vitro睡眠解析系を構築する。この解析系を利用し、睡眠覚醒の制御に関わる新規因子の網羅的探索を行う。更に、同定した新規睡眠制御因子について遺伝子改変動物を利用して詳細な睡眠解析を行い、睡眠制御への寄与を明らかにする。以上のアプローチにより睡眠覚醒制御の分子ネットワークを一斉にあぶり出すことを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、睡眠覚醒を制御する分子群を同定するために、ハイスループットな睡眠評価系の構築および、分子摂動系の構築を目指した。その結果、カルシウムシグナルのモニターにより、培養神経細胞での安定な神経活動の検出に成功し、睡眠評価系構築の下地が整備できた。さらに、分子摂動系では、リン酸化酵素の一つカルシウムカルモジュリン依存性プロテインキナーゼ(CaMKII)に注目し、この分子活性への摂動を通じ、睡眠制御システムの一部を明らかにすることができた (Tone et al, PLOS Biology, 2022)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々の研究で明らかとなったCaMKIIによる睡眠制御について、CaMKIIは睡眠の導入に働くのみでなく、睡眠の維持にも重要な役割を果たすことが示唆された。現代では、多くの人が睡眠に問題を抱え、社会問題の一つとなっている。今回の成果がより安定な眠りを実現する新たな睡眠薬の開発や、疾患や老化に伴う睡眠の不安定化を改善する方法につながることが期待できる。
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