研究課題/領域番号 |
19K16141
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
北 加奈子 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (60813631)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | エピジェネティクス / de novo DNAメチル化 / レトロトランスポゾン / PIWIファミリータンパク / マウス精子形成 / de novo DNA メチル化 / de novo DNA メチル化 / piRNA / MORCファミリータンパク / 雄性生殖細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
多細胞生物におけるいろいろな種類の細胞の発生・分化は、エピゲノム修飾による制御機構によって独自性を獲得する過程と捉えることができる。その分子機構は非常に重要であるが、同時に複雑であり、未知の点が数多く残されている。本研究では、生殖細胞の分化という、生物学・生命科学の分野において非常に重要な課題について、マウス胎仔期雄性生殖細胞におけるMIWI2の機能解明を軸に、レトロトランスポゾン遺伝子のde novo DNAメチル化機構の解明を中心としたエピゲノム成立機構についての研究を展開する。
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研究成果の概要 |
本研究課題において、PIWIファミリータンパク質の1つであるMIWI2と機能的関連を有するタンパクとして同定したMORC3(microrchidia 3)の胎仔期精巣での機能解析を行った。 生殖細胞特異的Morc3コンディショナルノックアウトマウスの胎仔期精巣を用いた解析により、MORC3は、piRNA生産経路の最初の段階である、piRNA前駆体の転写機構に関与し、レトロトランスポゾン領域のde novo DNAのメチル化の獲得機構に関与している事が分かった。また、この変異雄マウスでは妊孕性の低下が認められた。この研究成果をScientific Reports誌に申請者を筆頭著者として発表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国内外において非コードRNAおよびエピゲノム成立の研究は急進展している。本研究課題において、PIWIファミリーを中心にそれに関与するタンパク複合体の機能解析を行うことは、雄性生殖細胞における非コード小分子RNAを介したエピゲノム成立機構の解明に大きく貢献できるものである。 近年、生殖細胞のエピゲノム異常による不妊が広く知られてきているが、Morc3もヒトの雄性不妊の原因遺伝子の1つである可能性が高い。この分野は、ヒトを用いた研究が困難であるため、マウスを用いた基礎研究こそが医学の進展に貢献できるものである。
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