研究課題/領域番号 |
19K16182
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44040:形態および構造関連
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研究機関 | 公益財団法人サントリー生命科学財団 |
研究代表者 |
松原 伸 公益財団法人サントリー生命科学財団, 生物有機科学研究所・統合生体分子機能研究部, 研究員 (70710747)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | カタユウレイボヤ / 卵巣 / 卵成熟 / 排卵 / 神経ぺプチド / ペプチドホルモン / 卵胞成長 / 受容体 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、脊椎動物で一般的な卵巣という器官自身による卵胞成長制御機構が、我々ヒトの祖先的な無脊椎動物であるカタユウレボヤに存在するかを明らかにする。まずホヤの卵巣から新規の成熟ペプチドホルモンを検出する。次にそれらの受容体を同定し、ホヤ卵胞における発現時期や発現部位を決定する。さらに卵胞成長における機能評価を行うことによって、ホヤの卵胞成長における新規卵巣由来ペプチドの生物学的役割を解明する。
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研究成果の概要 |
脊椎動物においては、卵巣はそれ自身が内分泌器官として卵胞成長を制御することがわかっているが、脊索動物に最も近縁な無脊椎動物であるカタユウレイボヤにおいては卵巣自身の内分泌機構は未解明であった。本研究成果によって、ホヤの卵巣は組織特異的なペプチドホルモン様遺伝子を発現している事が明らかになった。また、質量分析計によってペプチドを同定することに成功し、卵巣特異的な機能を持つ事が強く示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脊椎動物とは異なり、ほとんどの無脊椎動物は開放血管系で循環器系が未発達であることから、卵巣を含む末梢器官は中枢神経系からの軸索投射によって直接制御されると考えられてきた。本研究の成果によって、無脊椎動物であるホヤの卵巣はペプチドホルモンを合成・分泌し、中枢神経系による制御系に加えて卵巣自身による内分泌制御系が存在することが強く示唆された。本研究により、内分泌器官としての卵巣の機能および進化の道筋を解明する上で重要な知見を得ることができた。
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