研究課題/領域番号 |
19K16190
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44050:動物生理化学、生理学および行動学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
近藤 崇弘 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (70759886)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | マーモセット / カルシウムイメージング / 小型蛍光顕微鏡 / 線条体 / パーキンソン病 / AAV / Caイメージング / 行動評価 / 歩行運動 / 大脳基底核 / 運動制御 |
研究開始時の研究の概要 |
線条体は運動制御に重要な役割を担う。パーキンソン病などで線条体の機能異常が起きると無動や固縮などの様々な運動障害が生じる。これまで、線条体はアクセルの役割を担う直接路ニューロンと、ブレーキの役割を担う関節路ニューロンがオン・オフの関係で機能することで運動を制御していると考えられてきたが、光遺伝学の発展により両者は相対する関係でなく、互いに協調して(運動開始時に両者が同期的に発火など)運動を制御していることが明らかになってきた。ヒトのより複雑な運動制御メカニズムを知るために、本研究ではマーモセットを用いて歩行運動中の線条体の解析することで、ヒトに近い複雑な運動制御のメカニズムを解明を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、マーモセットの線条体における神経活動を小型顕微鏡によるカルシウムイメージングにより観察した。D1細胞、D2細胞特異的にイメージングするために、細胞種特異的プロモーターの開発をおこなった。また、介入実験として6-OHDA投与によるパーキンソン病モデルを作成した。先行研究を遵守してMedial forebrain bundleへと6-OHDAを投与したところ、マーモ セットの歩行運動機能が著しく低下し、PDモデルを作成することはできた。さらに、これらの行動評価としてDeep Learningを用いた行動トラッキング系を確立 しており、本技術を用いたPD症状の定量化を行なった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の3つの柱であった(1)プロモーター開発(2)マーモセット線条体イメージング(3)行動解析技術開発のうち(1)(3)を確立したものの、今後より良い技術をさらに導入することが線条体の特異的イメージングに必要である。特に、プロモーター開発においては近年シングルセル解析技術の発展により、エンハンサーを利用した人工プロモーター開発技術が進んでいる。D1・D2ターゲティングもこれらの開発状況との兼ね合いで今後より特異的なイメージングを進めていく。今後は疾患研究を進めることでパーキンソン病のメカニズム解明や治療薬検証に展開する。
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