研究課題/領域番号 |
19K16200
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分45020:進化生物学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
寺坂 尚紘 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 特任助教 (40830071)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 分子進化 / リボザイム / ペプチド / RNAワールド / アミノアシル化 / RNA ワールド |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では生命のセントラルドグマにおいて必須の反応である、転移tRNAのアミノアシル化を触媒するペプチド・リボザイム複合体を、試験管内で分子進化させる。それにより現在のタンパク質を中心とする生物が出現する前の原始地球上に存在していたと考えられる、RNA・ペプチドワールドの存在を実験的に証明することを目的とする。最終的に天然のアミノアシルtRNA合成酵素の代わりに人工のアミノアシル化ペプチドリボザイムを用いて、再構成無細胞翻訳系でペプチドを翻訳することを試みる。本手法は様々なペプチドリボザイムを開発する基盤的手法となり、さらに非天然アミノ酸をタンパク質に導入する新しい手法の開発にもつながる。
|
研究成果の概要 |
生命誕生以前に存在していたと提唱されているRNAワールドから、現存のタンパク質を基盤とした生命システムへ移行する際には、RNAとアミノ酸を共有結合でつなげる反応(アミノアシル化)が重要であると考えらえれている。本研究ではアミノアシル化を触媒するリボザイム、そしてリボザイム・ペプチド複合体を実験室内進化によって人工的に作り出すことに成功し、生命起源の仮説の一つが確からしいことを実験的に証明した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、生命誕生以前に存在したと提唱されているアミノアシル化リボザイムを人工的に作り出した。このようなリボザイムは現存の生物から失われているため、人工的に作り出すことによって、仮説として提唱されている生命誕生プロセスが本当にあった可能性が高いことを示唆しており、生命起源という根源的な問いの一部を本研究によって解き明かした。 また、このようなアミノアシル化リボザイムはペプチド創薬やバイオマテリアル開発などへの応用されることも期待される。
|