研究課題/領域番号 |
19K16204
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分45020:進化生物学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
無津呂 裕美 (青木裕美) 東京理科大学, 先進工学部生命システム工学科, 助教 (00794570)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | RNA / kissing-loop / RNA相互作用 / 進化 / tRNA / AlaRS |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、tRNAがそれぞれの単純なRNA同士が結合し、進化したことで、現在のような複雑な機能を持つRNAが誕生したという仮説を証明する。kissing-loopという二分子のRNA間で起こる相互作用を利用して、短い非機能性RNA同士を相互作用させ、tRNA様の機能を持つRNAを創製する。二分子RNAが、kissing-loopの相互作用により構造変化し、tRNA合成酵素に認識されることを利用して、目的のRNA生成の検出を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、機能を持たないRNAを相互作用によって、機能を持つRNAに変換することに成功した。二対の短鎖RNAと、RNA間相互作用の一つであるkissing-loopを用いて分割型tRNAを構築した。単体では機能のないRNAを、相互作用した時のみ機能のあるRNAへと変換したものである。また、RNAの二量体化を利用して、PTCの構築にも成功した。PTCは、ペプチド結合を担う活性中心であり、短く機能のないRNAから、PTCの機能を持つRNAへと変換することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
RNAは、遺伝情報の保持伝達および、触媒機能を有するので、進化の過程において、まずRNAが誕生したと考えられる。原初のRNAは短いものであり、その後長鎖化し、機能を獲得したと思われる。本研究ではこのRNAが長鎖化する過程を提案し、実験結果よりそれが起こりうることを示した(学術意義)。また、2種のRNAは相互作用により、形態変化し、機能を獲得することも示した。これは任意のタイミングでRNAの機能を変化させることができるため、様々な分野に応用できると考えられる(社会的意義)。
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