研究課題/領域番号 |
19K16207
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分45020:進化生物学関連
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研究機関 | 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究 |
研究代表者 |
近藤 洋平 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究, 生命創成探究センター, 助教 (00724444)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 分裂酵母 / 細胞サイズ / 遺伝子発現制御 / 進化実験 / 進化生物学 / 遺伝子発現 |
研究開始時の研究の概要 |
遺伝子が運ぶ情報は、それがタンパク質という形で翻訳されてはじめて生物学的な機能を持つ。しかし、同一の遺伝子を持つクローン細胞間でも、作り出されるタンパク質の量は確率的にばらついており、これが個体差を生んでいる。近年この「遺伝子発現ゆらぎ」は病原体の薬剤耐性進化をはじめとした様々な生物学的過程への関与が示唆されているが、現在のところ実験による検証が乏しい。そこで本研究では酵母をモデルとして、合成生物学的技術によって耐性遺伝子の発現ゆらぎ分布を詳細に制御し、遺伝子発現ゆらぎが実験室における薬剤耐性進化へおよぼす影響を測定する。
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研究成果の概要 |
遺伝子の発現量といった単体では生物の生存率への影響が大きくない要素が進化を通していかに形作られてきたかを調べるため、タービドスタットによる連続培養、微小流体デバイスによる一細胞動態観察、および自動化された画像解析パイプラインの作成による高効率の実験室進化システムの構築をした。また、モデル生物である分裂酵母について蛍光タンパク質と連結した薬剤耐性遺伝子の過剰発現株、細胞周期関係因子の過剰発現株など、細胞生物学的研究に有用な株を作出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
微生物の進化実験はその進化生物学的意義に加え育種などの応用においても潜在的に大きな有用性を持つが、コスト面の制約に加えて実験とその後の解析に専門的人材が必要となるという理由により、長期かつ大きなスケールでの実施が難しい。本研究では、長期培養を可能とする培地の組成や培養温度といった条件の検討から自動化された画像解析パイプラインによる細胞の特徴づけまでという研究全体にわたった最適化を実施した。また研究途中で作出した、蛍光タンパク質との連結によって可視化された薬剤耐性分子を保持した酵母株も今後の研究の助けとなると期待される。
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