研究課題/領域番号 |
19K16222
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 兵庫県立人と自然の博物館 (2020-2021) 龍谷大学 (2019) |
研究代表者 |
京極 大助 兵庫県立人と自然の博物館, 兵庫県立人と自然の博物館, 研究員(移行) (00771875)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 数理モデル / 繁殖干渉 / 実現ニッチ / 進化 / 棲み分け / メタ解析 / 種分化 / 隔離強化 / ニッチ / プログラミング / 交雑 / 資源競争 / 繁殖形質置換 |
研究開始時の研究の概要 |
生物の資源利用を合理的に説明することは意外に難しい。たとえばモンシロチョウはキャベツ畑にふつうだが、モンシロチョウによく似たスジグロシロチョウはキャベツ畑にはいない。またこうした近縁な生物の資源利用の違いは多くの場合、生理的な理由では決まっていない。近縁な生物どうしは種間求愛などを起こすことがあるが、そのような現象を避けるための適応として生物の住み場所が決まっている可能性がある。もしそうなら、資源利用幅は住み場所が決まる結果として副次的に決まっている可能性がある。主に計算機シミュレーションにより、本研究では種間求愛や交雑が生物の資源利用幅を規定する仕組みを明らかにする。
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研究成果の概要 |
植食性昆虫の資源利用パターンは生理的な制約では説明できないことが多い。本研究では近縁な種どうしの間で生じる交雑等が棲み場所(食草の種類など)の選好性を進化させ、結果として利用する資源の幅が決まる可能性を、数理モデルによって示した。またモデルの仮定(生理的な制約の度合い)の生物学的な妥当性を検討するために文献調査を行った。また文献から得られたデータを統合して解析するための数理的な手法の開発を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生物の資源利用や生息地利用が決まる仕組みを理解することは生態系の管理や制御を行う上で重要である。たとえば農地における害虫の管理や、絶滅危惧種の保全も、資源利用・生息地利用の生態学的、進化学的な理解を必要とする。本研究は資源や生息地の利用パターンが進化する仕組みについて新たな概念を提案することで生態系の成り立ちを理解することに貢献する。また、このような理解は応用上の課題を解決する上での基礎理論となることが期待される。
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