研究課題/領域番号 |
19K16223
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 (2023) 長崎大学 (2019-2022) |
研究代表者 |
山道 真人 国立遺伝学研究所, 新分野創造センター, 准教授 (70734804)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 迅速な進化 / 多種共存 / ストレージ効果 / 相対的非線形性 / 環境変動 / 絶滅 / 適応 / 表現型可塑性 |
研究開始時の研究の概要 |
変動環境における生物多様性(遺伝的多様性・種多様性)の維持機構を調べるために、以下の3つのテーマについて、数理モデル解析・数値計算(シミュレーション)・文献調査を通じて明らかにする。1. ストレージ効果・相対的非線形性というメカニズムから、群集生態学・集団遺伝学の概念を比較・統合する。2. 相対的非線形性が遺伝的多型を維持する条件を調べる。3. 変動環境のもとで、迅速な進化が多種共存を促進・阻害する条件を調べる。
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研究成果の概要 |
集団中の遺伝子頻度が適応的に変化し、生態学的プロセスに影響する「迅速な進化」は、形質の変化を通じて個体群動態・群集構造・生態系機能に影響し、生態学的プロセスは適応度を変えて進化に影響するため、生態と進化の間にはフィードバックが起こりうる。しかし、「資源をめぐって競争する種がどのようにして安定的に共存しているのか」という群集生態学の中心的な問いにおいて、迅速な進化が果たす役割については未解明の点が多い。そこで本研究では、時間的な環境変動のもとで遺伝的多様性と種多様性が相互作用する生態-進化動態を、 数理モデル解析・数値計算を通じて明らかにし、Chessonの共存理論の枠組みを通して解釈を試みた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人間活動により地球環境が大きく変化し、外来種が増えていく中で、多くの種が絶滅し生物多様性が減少しつつある。生物多様性を安定的に存続させることを目指す際には、環境変動のもとでの迅速な適応進化と多種の安定共存の動態を理解することが重要となる。本研究は、個体数と進化の間に複雑なフィードバックが起こることで安定共存が起こりうることを示し、共存理論を発展させるとともに、種多様性と同時に遺伝的多様性を保全することの重要性を明らかにした。
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