研究課題/領域番号 |
19K16226
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 総合研究大学院大学 (2019, 2022) 東京大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
長谷 和子 総合研究大学院大学, 統合進化科学研究センター, 客員研究員 (40756433)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 両生類 / 集団生活 / 社会性 / 発達 / 個体間相互作用 / 種内関係 / 血縁認識 / 行動生態 / 種内多様性 / Rana ornativentris / Bufo japonicus / 動物集団 / 遺伝的多様性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は「集団生活における個体間相互作用の差が幼生の発達と社会的選好性に及ぼす影響について」明らかにするために,生活史の異なる両生類2種(Rana ornativentirsとBufo japonicus)を用いて実証的に検証する.個体群密度と遺伝的多様性に違いを設けることにより種内関係を変化させ,同時に他種の有無により種間関係も調整し,個体間相互作用の差を与えた実験グループ間で個体の発達(発生速度とサイズ)および社会的選好性(血縁・種認識)を比較する.本研究は,「集団レベル」と「個体レベル」を統合的に扱った独創的の高い行動生態学の研究である.
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研究成果の概要 |
本研究課題は4年間に渡り、ヤマアカガエル(Rana ornativentris)、ニホンヒキガエル(Bufo japonicus)、そしてミヤコヒキガエル(Bufo gargarizans miyakonis)を対象に、集団生活が個体の発達に及ぼす影響について、個体間相互作用の違いに注目した研究を実施した。 R. ornativentirisは血縁者識別とサイズ識別の両方が重要な上に可塑性もあること、B. japonicusでは水環境による群れのリスクを、B. g. gargariozansは群サイズ(数量)を認識することを発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
微生物からヒトまで、「群れ」は多くの生物種で観察されるが、どんな相手と群れるのか、社会的選好性についての基本的な法則性の理解は進んでいない。「誰を仲間にすべきか」は人間社会においても大きな問題である。本研究は、両生類の幼生を対象に、群れを作る際のルールと学習の影響を調べることで、「集団生活の維持メカニズム」について学術的に新たな知見を提供した。社会的にも、「仲間とはなにか」「私たちはなぜ集団を作るのか」という一般的な問いに対し一つの見解を提供する意味において、その意義は大きいと考えられる。
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