研究課題/領域番号 |
19K16255
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
岩田 哲郎 東京工業大学, 生命理工学院, 助教 (30771563)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 発現制御領域 / 遺伝子クラスター / 嗅覚受容体 / シスエレメント / 長距離エンハンサー / 遺伝子発現制御 / エンハンサー |
研究開始時の研究の概要 |
外部環境中の匂いを感知する嗅覚受容体は、ゲノム上で最大の遺伝子ファミリーを形成している。このうちClass Iと呼ばれるタイプは、動物の進化の過程ですべての遺伝子が染色体上の1カ所に留まり、長大な遺伝子クラスターを形成している。最近申請者らにより、このClass I遺伝子クラスターを制御する長距離エンハンサーが同定され、 “制御する遺伝子数” と“ゲノム上の作用範囲”の2点において他に類を見ない規模で遺伝子発現を制御していることが明らかになった。本研究では、Class I遺伝子エンハンサーに着目して、“超”長距離発現制御を担う分子機構の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
マウスゲノム最大の遺伝子ファミリーを形成している嗅覚受容体ファミリーのうち、ClassⅠタイプは約300万塩基対の単一の巨大遺伝子クラスターを形成する。これらの遺伝子発現は、長距離作用性調節配列(シスエレメント)の「Jエレメント」により、制御する遺伝子数とゲノム上の作用範囲の2点において他に類を見ない規模で制御されている。本研究では、種々のトランスジェニックマウスを用いてJエレメント中の機能領域を詳細に解析することにより、長距離遺伝子発現制御の分子機構の一端を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
個々の嗅神経細胞は単一の嗅覚受容体遺伝子を膨大なレパートリーから選択して発現するため、嗅覚系の形成には適切な嗅覚受容体遺伝子発現が不可欠である。これまでの嗅覚受容体遺伝子の発現制御モデルは、陸棲動物特異的なClassⅡタイプを対象とした研究から明らかになってきた。本研究により、ClassⅠタイプ遺伝子を制御するシスエレメントの機能配列を明らかにしたことで、今後、嗅覚受容体遺伝子発現制御の全容解明につながることが期待される。
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