研究課題/領域番号 |
19K16262
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
宮本 雄太 熊本大学, 大学院先導機構, 助教 (30816822)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 線条体 / 脚内核 / 亜区域 / 形態学 / 神経連絡 / 免疫組織化学 / トレーサー注入 / Tri-laminar part / nitric oxide synthase / NOS陽性ニューロン / 外側手綱核 / Core/Shell構造 / トレーサー実験 / 大脳基底核 / 神経解剖学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、先の研究で線条体において見出した5種類のストリオソームにより区分できる新たな亜区域と脚内核において異なるニューロン群の局在パターンから構成されるコア/シェル構造との結合関係をトレーサー実験と免疫組織化学法を組み合わせて明らかにすることを目的としたものである。直接路と呼ばれる線条体から脚内核への線維連絡は、基底核の機能において重要な役割を担う回路であるが、本研究で両神経核の内部構造の多様性を考慮したより詳細な結合関係を明らかにすることは、基底核の回路構成を正確に理解するために必須の課題である。
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研究成果の概要 |
本研究は、マウスの脳において線条体および脚内核と呼ばれる二つの領域の詳細な形態学的性質を免疫組織化学とトレーサー注入実験を組み合わせて明らかにすることを目的とした。線条体では、その尾側部において従来の知見とは異なる特殊な性質を示す領域を見出した。脚内核においては、今まで知られていなかった新たなサブタイプを有する神経細胞の存在とその投射先を明らかにした。これらの成果は、それぞれ海外の学術雑誌に報告した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の対象部位である線条体および脚内核は、大脳基底核と呼ばれる脳領域の一部である。基底核は、その他にも複数の神経核(特定の性質をもつ神経細胞が集まった領域)から構成され、それぞれが複雑な神経連絡を有している。大脳基底核の障害は、パーキンソン病やジストニアといった神経変性疾患を引き起こすが、これらが難治性である理由として、基底核を構成する個々の神経核とそれらの結合関係が不明瞭な点が挙げられる。本研究で見出した所見は、基底核の複雑な形態および機能の理解を促し、基底核疾患の病態解明に繋がることが期待される。
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