研究課題/領域番号 |
19K16268
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
石野 雄吾 近畿大学, 東洋医学研究所, 助教 (80625088)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | オリゴデンドロサイト / アルギニンメチル化 / PRMTs / PRMT4 / 髄鞘 / ミエリン / PRMT / タンパクメチル化 / タンパクリン酸化 / カルシニューリン |
研究開始時の研究の概要 |
脳内には神経細胞だけでなくグリア細胞も多数存在している。グリア細胞の一つであるオリゴデンドロサイト(OL)は、神経細胞の軸索にミエリンと呼ばれる絶縁体を形成することで、神経細胞間の高速で精緻な連絡を可能としている。これまでの精神疾患患者死後脳の解析等から、OL数の減少やミエリン形成異常・OL関連遺伝子の発現変動が見出されており、OLの機能低下による神経細胞間のコミュニケーション障害を起因とした精神疾患発症の可能性が注目されるようになってきた。本研究では、OL機能制御機構の一端を解明することで、精神疾患発症機構の解明および新規治療方法の確立への足がかりを見出す。
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研究成果の概要 |
(1)タンパク質のアルギニンメチル化酵素の一つであるCARM1が発達期のオリゴデンドロサイト、特に髄鞘形成期をピークに発達期に高く発現することを見出した。(2)CARM1の機能抑制によってオリゴデンドロサイトの分裂や分化が低下することを見出した。それに伴ってCARM1の機能抑制によってオリゴデンドロサイトで機能する遺伝子の発現が低下していることを見出した。(3)CARM1の機能抑制によってオリゴデンドロサイトの分化抑制および神経軸索への髄鞘形成が顕著に低下することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によってアルギニンメチル化酵素の1つであるCARM1が発達期オリゴデンドロサイトの分化・成熟に重要なことが始めて明らかとなった。オリゴデンドロサイトの機能制御を担う新たな遺伝子を見出したものであり、今後、脳内のアルギニンメチル化タンパク質の重要性を理解する上で重要な知見となる。
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