研究課題/領域番号 |
19K16305
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
|
研究機関 | 沖縄科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
田中 和正 沖縄科学技術大学院大学, 記憶研究ユニット, 准教授 (10772650)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | 海馬 / 記憶痕跡 / 場所細胞 / 最初期遺伝子 / 記憶エングラム / 文脈記憶 / c-Fos |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は最近、海馬の記憶痕跡には「空間内での位置情報」と「文脈」をコードする2種類の細胞群が別個に存在することを明らかにした。本研究では、後者の記憶痕跡がどのような情報を「文脈」としてコード可能なのかを明らかにすることで、海馬機能のより一般的な理解を目指す。 1.「文脈」を定義する上で特定の位置が特別な意味を持つとき、「文脈」の記憶痕跡は「位置情報」をコードしうるのか決定する。 2.外部世界の情報により定義される法則性が「文脈」としてコードされうるのか決定し、その表現様式を明らかにする。 3.動物の内部状態により定義される法則性が「文脈」としてコードされうるのか決定し、その表現様式を明らかにする。
|
研究成果の概要 |
動物は日々経験する出来事を記憶として保存し、利用することで、問題の解決や自己の確立に役立てている。このような記憶はエピソード記憶と呼ばれ、哺乳類の脳内では海馬が必要不可欠な役割を果たすことが知られている。 申請者は、動物の現在位置を表現する神経細胞と動物が置かれているより一般的な状況(文脈)を表現する神経細胞がそれぞれ個別に記憶痕跡として存在することを明らかにし、海馬にとっての文脈の境界条件を探った。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究期間内にはマウスを用いて、海馬神経細胞の活動記録を行いながらの行動実験を行った。様々な文脈情報を区別するための記憶課題をマウスに与え、課題遂行時に形成される記憶痕跡の活動を解析することが目的である。 現在は獲得したデータの解析中である。海馬がどのような情報をどのように保存しているのかを理解することができれば、脳の記憶機能についての根本的な理解に迫り、動物の記憶機能を拡張するための外部記憶装置開発などの応用が期待されるであろう。
|