研究課題/領域番号 |
19K16307
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
藤原 広一 北海道大学, 薬学研究院, 助教 (40837853)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | レゾルビン / ω-3系脂肪酸 / 代謝安定化 |
研究開始時の研究の概要 |
ω-3系脂肪酸の代謝物であるレゾルビン類は極めて強力な炎症収束作用を有するため、新たな抗炎症薬の候補として注目されているが、詳細な作用機序や構造活性相関研究が進んでいない。非常に不安定で生体内ではω末端とその周辺部位が酸化されて不活性化される。本研究ではレゾルビンE類に着目し、そのω末端に置換基を有する誘導体の効率的な合成法を確立する。そして、ω末端置換基の立体的及び電子的性質が抗炎症作用と酸化的安定性に影響するのかを明らかにするとともに、抗炎症作用を維持したω酸化に対して安定なレゾルビンE類誘導体を創出する。
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研究成果の概要 |
本研究では生体内で容易に分解されてしまう抗炎症性脂質レゾルビン類の安定誘導体の創出を目指し、代謝部位であるω末端に置換基を導入した安定誘導体を合成することにした。まずはレゾルビンE1およびE2のω末端誘導体を効率的に合成する経路の確立を目的とし、レゾルビンE1とE2をそれぞれ3つのフラグメントに分けて、それらを連結することで合成終盤にω末端部位を導入することにした。その結果、レゾルビンE1およびE2の3つのフラグメントの連結にそれぞれ成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
レゾルビン類はその強力な抗炎症作用から新規抗炎症薬のリード構造として注目されているが、生体内で容易に代謝されて分解・不活性化されてしまうことが知られている。この不安定性が影響し、作用機序の解明や構造活性相関研究が進んでいない。このため、誘導体化による安定化や構造活性相関研究が望まれている。本研究で確立した合成経路はこの問題解決のための糸口となり、レゾルビンを基盤とした新規抗炎症薬創出へと発展が期待される。
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