研究課題/領域番号 |
19K16320
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
|
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
小林 啓介 北里大学, 薬学部, 助教 (80794734)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | 天然物 / 中性脂質 / 脂肪滴 / コレステリルエステル / トリアシルグリセロール / ケミカルバイオロジー / 天然物化学 / 天然化合物 / 微生物資源 / ケミカルプロテオミクス / 標的分子 / プロテオミクス / オートファジー |
研究開始時の研究の概要 |
細胞内中性脂質蓄積阻害剤である真菌由来化合物ダイナピノンA (DPA) は、1) 2つの軸異性体 の1:1の混合物 (DPAmix) が最大の活性を示す、2) DPAmixは中性脂質 (脂肪滴) の分解を促進する、3) オートファジーを促進するというこれまでに前例のない生物活性を示す。本研究では、1) DPAのケミカルプローブを用いた手法、2) DPAの化学的誘導体化を必要としない手法を用いてDPA結合タンパク質の取得を行い、それらタンパク質の機能解析を通してDPAの標的分子を同定し、その作用機序を解明することを目的とする。
|
研究成果の概要 |
真菌由来ダイナピノンA (DPA) が示す作用機序の解析を目的に、その標的分子をタンパク質と仮定し、1) 化合物の誘導体化をともなう方法 (ケミカルプローブ) および 2) 化合物の誘導体化をともなわない方法を用いて、DPAの結合タンパク質の探索を行なった。いずれの方法からも、候補分子を複数見出し、LC-MS/MS解析によりそのタンパク質について同定した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、中性脂質の分解促進活性とオートファジー促進活性という生物活性、および軸異性体の混合によりその作用が増強するという例を見ない活性発現様式をもつダイナピノンA (DPA) の標的分子を明らかとし、その作用機序を解明することを目的とした。その結果、DPAが有する構造に特異的に結合するタンパク質を複数同定することに成功した。現在も、得られた候補分子の生物活性との関連性の検証は進行中であるが、本研究の達成により、新たな細胞内脂質代謝経路の発見や反応メカニズムの提唱など学樹的な意義のみならず、新たな創薬ターゲットの提案などにつながることが期待される。
|